2008年07月28日

津軽海峡横断、青函カップ

 7月19、20日に「第21回みちのく銀行青函カップヨットレース」が開催されました。この大会は、津軽海峡(青森〜函館間56マイル。奇数年青森、偶数年函館スタート)を走る外洋レースです。

 1988年の青函トンネル開通を記念して、同年に第1回が開催された本大会は、今年で21回を迎える北日本最大級の外洋レースとして定着。近年は、北海道、青森、岩手、秋田、新潟、そしてロシアからも参加を集め盛大に開催されています。

 今年はORCCクラス20艇、オープンクラス8艇の合計28艇が出場しました。青函カップの難関といえば、海峡を渡る潮です。今年は風も弱く、4艇がリタイアする長丁場の展開となったようです。ORCCクラスは〈Ocean Boy III〉(Seam 31)、オープンクラスは〈TENKAI〉(X-119)が優勝を飾りました。

 さてさて、同大会に参加した相模湾のマルチタレント、オオツボ選手からレースレポートが届いていますので紹介させていただきます。

◎青森セーリングクラブ・青函カップヨットレース(レース案内、成績等)
http://www.aomoriyacht.com/seikan/

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津軽海峡の強い潮をどう渡りきるのか?
レポート/大坪 明

 ぼく(大坪)が乗った〈Sun Power〉(Farr 40 OD)は新潟・柏崎からの参加でした。結果ファーストホームで修正3位。優勝の〈Ocean Boy〉は、相模湾・サニーサイドで1D35にて活動していた艇と同じオーナーで、一昨年に地元の北海道で活動再開しました。

 〈Sun Power〉のプランは、西をめざし津軽半島沿いを南下する予定でした。これは予報の南西風を掴むのと潮の本流をなるべく短い時間で渡りきるという理由からです。

 コースはほぼ南下の180°前後方向。風も南西から南でスタート。ライン中央付近からスタートし、風をつかむためスタボードタックをしばらく延ばし、5分ほど走ってポートへタックへ。

 本部艇付近から出たほとんどの艇は即タック。〈ESPOIR〉(First 40.7)、〈Ocean Boy〉も即タックコースへ。同型艇の〈Mistic X〉(Farr 40 OD)はわれわれの後ろを通り、さらに南東へ行ってからタックするが、風がどんどん南に振れヘディングがコースを向いてしまう…。

 〈Mistic X〉に風上先行されるも、この沖目のコースは潮の本流にガチンコにぶつかるためパワーモードで走る。途中視程10mもない霧に覆われる。30分程度で霧が晴れはじめると200mくらい真横上にいた〈Mistic X〉が2艇幅程度の真横。さらに霧が晴れると本部艇から即タックした艇団にはるかに風下先行されている。

 やはり潮の本流とはまともにぶつかって走っては行けないらしい。同型艇の〈Mistic X〉としばし走り比べ、前日に少し走り合わせた時からこちらの艇のポテンシャルがあると思っていたので風下先行する。

 耐えられなくなった〈Mistic X〉はタックで逃げる。しかし、ここでのタックはこのレースではしてはいけないセオリー(案の定〈Mistic X〉はこのタックが響き我々の2時間半後にフィニッシュ)。艇速は5kt以上あるのにSOGは1kt台、向かい潮3kt〜最大4ktくらいまでありました。

 スタートから4時間、午後2時頃になると多くの艇がタックを返し潮を渡りはじめました。〈Sun Power〉は風下先行艇にほぼ横に並んではいましたが、それでもがまんし続け風下艇の全てがタックを返すまで西へ進みました。この時約300m風下で最後まで西へ出していたのが〈Ocean Boy〉でした。

 午後3時前頃に〈Ocean Boy〉とほぼ同時にタックし、津軽半島(湾の西側の半島)を目指すと予報通りの強めの南西風。下〜後ろの艇にはこの風がなかなか入らず、全艇が見えなくなるまで振り切るも、津軽半島にとっつくとこれまた予想通りの無風。5時過ぎにわれわれの風下後ろから、さらに西側にコースへ向けて〈ESPOIR〉がどんどん近づき風上側に並ぶ。

 さらに東に残った風に乗ってスピンで〈Ocean Boy〉が迫る。ここからが神経勝負。コースとはマイナスでも少し津軽半島に寄せ、風が入ったらコースへ向ける戦略。何度となくスピンとジブの上げ下ろしを繰り返すこと6時間。そよそよときた西風で23時10分54秒にスピンのままファーストホーム。約20分後に〈ESPOIR〉と〈Ocean Boy〉が続けてフィニッシュ。後続艇はそれから2時間離れてフィニッシュしました。

 表彰式&パーティーは、翌日に浅虫温泉のホテルで盛大に行われました。ねぶた祭で活躍する若者達による太鼓の披露(選手も飛び入り参加可)などもありました。

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posted by BULKHEAD at 10:08| Comment(0) | 外洋レース
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