2009年02月16日

チームレースワールド報告

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パースで開催されたJSAFチームレースワールド。チームレースは3艇1チームで対戦します。photo by Team Hiroshima Zoomers

 1月31〜2月8日まで、オーストラリア・パースで開催された「ISAFチームレース世界選手権2009」に出場した日本チームからレポートが届きました。日本からは、JPN1(琵琶湖フリーダム)とJPN2(広島ズーマーズ)が出場。JPN1が13位、JPN2が14位の結果でした(優勝はUSAチーム)。チームレースは体験したことありませんが、チームレース特有のタクティクスが奥が深そうですね。次回ISAFチームレースワールドは、2年後にアイルランドで開催される予定です。

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チームレースワールドに参加して
レポート/チーム広島ズーマーズ K.TAKAHASHI

◎オーストラリア・パースの風
 参加する前に入手した情報で、フリーマントルから吹き込む風は、毎日のように10mを超える風域でレースに臨む必要があるとのこと。体力が持つか? まともなレースができるのか? との不安を抱きながら参加したが、初日の練習日から3〜5mの軽風域(広島風)が続き、はじめて乗艇(見るのも初)するPacer クラスに慣れるにもベストなコンディションでスタートができた。

 2日目以降は、10時頃にはほぼ順風(6m前後)でレースはどんどん消化されていった。気温も思ったより暑くはなく、日本の9月初旬の暑い日を思い出すようなカラッとした天候。

 後半戦のロイヤル・フレッシュウォーター・ヨットクラブ(アメリカズカップが行われた場所)に移動してからは、フリーマントルの歓迎を受け、風は13m〜15mの強風を経験させて頂いた。メインセールをリーフできるシステムが採用されていたので、未経験の風域でも恐怖感はなくレースをエンジョイできた。

◎チームレースワールドの戦い
 ワールドという名のヨットレースにはじめて参加し、いわゆる世界のレベルを体感できたことはヨット生活40年の中で貴重な財産になった。

スタート:
 レース前にお互いマークを繰り返しながら並んでいても、最後の1秒のスピードダッシュで5秒後には相手は1艇身前を走っている状態。タックして逃げるとそこから抑えられて、1上マークまでには勝負あり。

クローズのスピード:
 上位チームは、軽風域から強風域まですべての風域でセーリングのスピードがあり、軽風域なら勝負できると希望を持っていたが相手は速かった。5m以上になると上り角度でも負けているため、せっかくがんばってスタートしても、1上マークまでにチームレースはほぼ終了、を繰り返す。

マーク周辺でのタクティクス:
 遠征前での練習ではほとんど体感しなかった4マーク付近での攻撃は、今後のチームレースの戦いの参考になり、OP選手達にもアドバイスができそう。先行艇がポートからスターボードになり、(ジャイブして)後続艇の相手側ポート艇を4マーク付近で攻撃。これは逃げるしかなく艇差を縮めたり、逆転させられたりしたケースが多くみられた。クローズでのセーリングに自信があるため、4マークでの攻撃が最後の結果を左右する効果あった(続く)。

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広島メンバーで構成されたJPN2広島ズーマーズ。photo by Team Hiroshima Zoomers
 
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琵琶湖フリーダムチーム。photo by Team Hiroshima Zoomers

最終レグでのチームレース:
 相手チームが1位でフィニッシュすると2位の相手チームは、即バックして自チームの後続艇のサポートにまわる3:2で戦うケースを実践。戦術的には理解していたが、実際に目の前で戦いぶりをみせられると、高度な技術とチームレースを知りつくした経験が必要なことも思い知らされた。「こんな練習はやってはないなー」が正直な感想。特に上位チームは相手チームが1位で前にいる場合には、下から追い上げて強引に1位でフィニッシュさせて、自分は2位で前述の作戦を実行するケースもあり、驚きの一言。

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今年チームレースワールドに採用されたのはPacerという2人乗り艇種です。photo by Team Hiroshima Zoomers

◎決勝レースをみて
 6艇がスタートからフィニッシュまで集団で移動していくレース展開で、最後までどちらか勝つのかわからないハラハラしたレースであった。1マークでにパスバックあり、タッキングマッチありでレイラインには決して伸ばさない状態でチームレースを展開することを心がけていることがよくわかった。アンパイアも判断がすぐにできないような激しいマークも繰り返し行われ、ボートコントールの技術の高さも勉強になりました。

◎アンパイアチャレンジトロフィーを受賞
体力:
 朝9:00〜18:00ぐらいまでレースがおこなわれる。2、3日目以降には体力が勝負。遠征前から、ランニングと筋力トレーニングを繰り返していたので、根を上げたメンバーがいなかった。私は持病の腰痛が3日目に再発してきたが、中間の休養日で回復でき何とか最終日まで持ちこたえた。

ボランティア:
 レース運営のスタッフはボランティアが基本ではあるが、特筆すべきはその年齢が60歳をはるかに超えた人たちがほとんどであつたこと。それも男女の枠なし (日本ではインカレか実業団メンバーが多い) 。定年以降のヨット生活をエンジョイしていている姿が羨ましかった。

会話:
 ほとんど英会話ができなかった私と少しはできてもアンパイアなどの指摘が理解できないメンバーの英語理解力は、ワールドレースへの参加を今後も検討する場合には問題あり。しっかりレッスンをしたい。

JPN2への配慮:
 1勝もできなかったが、最後までエールを組んで臨んだJPN2チームに対し、アンパイア対抗レースを計画して頂いた。結果的にはノーレースとなったが最後のセレモニーでアンパイアチャレンジトロフィーをいただきき、身震いするほどの感激を味わい、思わずチーフアンパイアに抱きついてうれしさを表現できた。サングラスの奥では感激の涙も溢れて一生の思い出になりました。

最後に:
 日本から参加されたJPN1(チームフリーダム)や、アンパイアの田中さん夫妻には遠征前から遠征中まで大変お世話になりました。このレポートを借りてお礼を申し上げます。2年後のアイルランド・チームレースワールドに挑戦しましょう! 1勝を目指して!

◎Team Hiroshima Zoomersブログ
http://teamrace.jugem.jp/

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posted by BULKHEAD at 10:36| Comment(0) | ディンギー
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