2009年10月16日

超過激マシンInt14全日本

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第35回Int14全日本第2レーススタート

 10、11日に江の島で開催されたインターナショナル14(Int14)全日本のレポートが届きました。全長、ジブとメインのセール面積以外は、ルール無用というインターナショナル14は、セーリングの“常識”をつくったクラスでもあります。トラピーズ、ブームバング、ベンディングマスト、さらにセルフベーラーの装備は、当クラスではじめて採用されました。ちなみにスピネーカーの面積制限はありません。Int14は世界でもトップレベルの過激なマシンです(バルクヘッドマガジン)。

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全日本インターナショナル14選手権
レポート/日本Int14協会 藤井義久
写真/石村 究

 10月10、11日の2日間、江の島沖にて第35回全日本Int14選手権が、7艇のエントリーで行われた。今回の大会は、昨年新しい艇を購入し、最新のスクエアヘッドのメインセールや低抵抗の極小ラダーを擁する宇都、石田艇が、全日本優勝経験豊富な先輩チームを退け、初優勝なるかに注目が集まった。昨年は惜しくも1点差の2位で初優勝を逃し、今年は他の艇の2倍以上の練習をこなし、海外からも最新のデータを取り寄せて万全の準備をして臨もうとしていた。

 ところが、8日に通過した台風18号の波が江の島ヨットハーバーの防波堤を越え、防波堤近くのバースは被害を受け、クルーの石田選手の旧艇はガンネルラックが大破……前途多難?? レースに使用する新艇も波を受けて水舟になるような状況であったが、致命傷はなく無事レースに臨むことができた。

 10日は、北北東のシフティーで強弱のある難しいコンディションのなか第1レースがスタートした。スタート30秒ほど前に30度ほど風向が振れて、接触によるケースも発生した。そんななか、唯一スムーズにスタートした喜田、鷲野組が、1上から他艇を大きく引き離してリード。優勝候補宇都艇は大きく遅れてのスタートとなった。1上は喜田艇に久しぶりの参加の松本・菊地艇が続き、藤井・重山組、宇都艇が追う展開となった。

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初日は振れとむらのある風で行われました

 2下で2から4位の3艇が同時に回航、その後は宇都艇が持前のスピードで抜け出し2位に滑り込んだ。3位にはフィニッシュ(3下流し込み)寸前で松本艇を交した藤井艇が入った。

 第2レースは、ほぼ東からの相変わらず強弱の大きい軽風でスタート。ややスタートで遅れた宇都艇がスピードで1上トップ回航、藤井、喜田艇と続いた。藤井艇がサイドの直前で風を拾ってトップに出て、下マークまでトップをキープするも、その後の上りで左海面を選択した艇が前に出て宇都艇、松本艇、喜田艇の順で2上を回航、その後宇都艇はトップをキープするも、その他の艇はムラの大きいコンディションの中大きく順位が入れ替わりながらレースが進み最後は、2位に喜田艇、3位には藤井艇が入った。

 第3レースも風の強弱と振れの大きいコンディションでスタート。風の振れを利用した藤井艇が1上トップ回航、喜田艇、宇都艇が続いた。その後もこの3艇が順位を入れ替えながらの接近戦を最後まで続け、最後に風と掴んだ喜田艇が、藤井艇をわずかに押さえてトップフィニッシュ。宇都艇は最後に無風帯に捕まって3位となった。初日を終わって喜田艇がトップ、2点差で宇都艇、さらに2点差で藤井艇が追う状況となった。夜はK16のメンバーとの合同パーティーの後、江の島内の美味しい魚料理を出す店で美味しい煮魚の盛り合わせと生シラスを肴にカンパーイ!!

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宇都・石田組、上マーク回航
 
 2日目はレースを開始する頃から南西が吹き始め、第4レースがスタートした。スタートからスピードに乗った宇都艇が1上トップ回航、松本艇、この日だけ参加で、今回の参加者の中では最多優勝回数を誇る西間、柳沢組が続いた。西間組はサイドマークまでに2位に上がり2上では宇都艇の直後に迫ったが、最後は宇都艇のスピードが勝り逃げ切った。初日トップの喜田艇は4位から上位を狙うが、捨て身のギャンブルが祟り、最後は藤井艇にも抜かれて5位に終わった。4レースを終わって、喜田艇が1、2、1、5位、宇都艇が2、1、3、1位となった。最終レース成立とともに捨てレースができることから、実質最終レースでの一騎打ちで勝負が決まる状況となった。

 第5レースは、安定した南西4〜5mとなりコースも長めに打ちなおして最終決戦がスタート。喜田艇が右に伸ばすのに対し、宇都艇は左に……。序盤は松本艇がリードしていたが、1上は宇都艇が4番手の喜田艇に10艇身以上の差を付けてトップ廻航。喜田艇も2上では2位の西間艇背後に迫ところまで追い上げたが、その健闘もここまで。最後は宇都艇が2位の西間艇に大きく差を付けてトップフィニッシュ。スキッパーの宇都選手は念願の初優勝、クルーの石田選手もクルーとして3回目の優勝を勝ち取った。

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第4レースの1上。軽風でもスピードあります

 台風の影響も、艇の準備と他に勝る練習量の前には関係なかったようだ。総合2位は2点差で喜田・鷲野組。惜しくも3回目の優勝を逃した。総合3位には藤井、重山艇が入ったが、2日目はラダーのセットミスが影響してか上位争いにも加わることができなかった。松本艇は2日目の2レース共に好スタートを切って1上2位と健闘したが及ばず総合4位に終わった。下里選手は運営を手伝いに来てくれた千葉県連の吉田君をクルーにして参加し、十分レースを堪能したよう。西間・柳沢艇は、今回参加の中では最多優勝を誇るだけに2レースだけではあったがその実力を見せた。来年は巻き返してくるに違いない。

 2日目にトップ争いを演じた宇都艇、西間艇の2艇は最近注目されているスクエアヘッドのメインセールを使用しており、4mを超える風域では彼らの実力も加わり明らかに他艇にアドバンテージを持っていた。インターナショナル14は、ここ数年大きなルール変更はなかったが、宇都艇が採用するスモールラダー等、着実に進歩を遂げている。

 今年の年末から正月にかけてはオーストラリアのシドニー湾で世界選手権が開催される。日本チームも参加を予定しており、またここでどんな新しいシステムが公開されるか楽しみ。日本Int14協会では、いつでも試乗を受け付けています。興味のある方は、fujii14jpn115@yahoo.co.jp まで。

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優勝の宇都(左)石田チーム

◎全日本International14選手権 総合成績
1. 宇都康隆/石田知史 2-1-3-1-1 5p
2. 喜田健資/鷲野隆夫 1-2-1-5-3 7p
3. 藤井義久/重山直輝 3-3-2-4-5 12p
4. 松本 圭/菊地正滋 4-5-5-3-4 16p
5. 西間 亮/柳沢康信 DNS-DNS-DNS-2-2 20p
6. 下里 隆/吉田 DNS-4-4-6-6 20p
7. 中村知行/萩原賢一 DNS-DNS-DNS-DNS-DNS 32p

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posted by BULKHEAD at 08:28| Comment(1) | ディンギー
この記事へのコメント
西間 亮さん、相変らず頑張ってますね?
Posted by sen at 2009年10月18日 22:55
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