2010年08月29日

ラッキーレディー青島制覇

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青島で開催されたメイヤーズカップ(ワンデザインクラス、8カ国10艇参加)で日本のラッキーレディーチームが優勝しました。万歳、おめでとう!

 8月21〜29日の間、中国青島でチンタオインターナショナルセーリングウィークのメインイベントとして行われたメイヤーズカップにおいて、ラッキーレディーチーム(稲葉健太オーナー/スキッパー)が優勝しました(レポート・写真/稲葉高広)。

 メイヤーズカップは、10艇の新艇のベネトウファースト40による賞金総額15000ユーロ、優勝賞金5000ユーロ(約60万円)のインショア3本、オフショア1本(250マイル)を含む総合レースです。中国セーリング連盟よりJSAFに参加の依頼をいただき、ラッキーレディーチームが参加しました。

 参加チームはロシア、イギリス、オーストラリア2チーム、フランス2チーム、シンガポール、日本、香港、中国。オーストラリアチームからは、マキシボートWildThingのスキッパーDavid、フランスからは470級のオリンピックメダリストNicolas Charbonnierなど、上位チームには有名セーラーが多数見受けられました。

◎参加チーム
Russia " Vladivostok / Seven Feet Yacht Club"
UK Clipper yacht club
NSW, AU "Yann Scholten Sydney Pittwater"
QL, AU Ensign Yacht Queensland
Bretagne, FRA Region Bretagne (Brest)
Normandie, FRA "Le Havre / Dalian / ODC Marine"
SIN Singapore
JP Atami/JSAF
Hong Kong Hong Kong SAR
China Beijing Sailing Center

 ラッキーレディチームは、本吉夏樹をヘルムスマンに据え、磯谷航介バウマン、記内良之などマッチレースやジャパンカップ等でクルーワークを鍛えるメンバー8名で構成されました。

 1週間のスケジュールは、下記のとおり信じられないほどのハードスケジュールです。

青島ーー>大連250miles回航 
大連  インショアレース1本、
大連ーー>青島 250milesレース
青島 インショアレース2本

 ちなみに、日本の代表的なロングディスタンスレースのパールレースは180マイルですが、それの1.5倍を往復して、インショア3本を1週間で行うスケジュールを想像いただくとどれほど無謀かがわかるかとおもいます(さらに陸にいる間、毎日パーティーがありました)。

 250マイルのディスタンスレースもインショアレースも同ポイントという、1レースごとに、5000ユーロの緊張を強いる厳しいレガッタです。

 「青島につくまで5ポイント以内! 青島で勝負!」を目標にはじまった、大連の最初のレースではイクイップメントのトラブルがあったにもかかわらず、微風を得意とする本吉ヘルムスマンのスピードがひかり、2位にまとめました。

 続けてはじまったディスタンスレースでは、ワンデザインならではの緊迫したスピード競争が続きました。リーチングバトルで、ジェネカーのハードなトリムでプッシュし続け、ようやくトップにならびかけた夜の2時。トップ争いをしていた、オーストラリアチームが引き網の漁船にひっかかってしまいました。

 これはトップに出られて、ラッキー!と思いましたが、しばらくワッチを続けていたところ、救助要請のパラシュートフレアが3本あがり、オールハンズにてエンジン・オン。即刻、救助に向かいました。

 幸いなことに人命に異常はなく、2時間サポートし続けて夜の4時に再スタートすることができました。なお、救助に向かった3艇のうちの1艇が網にひっかかってしまいましたが、こちらも無事でした。

 その後も後ろからの風が吹き続け、ハードプッシュも効いて、翌AM2時半、約36時間、3着でフィニッシュ。本吉ヘルムスマン、記内バウマンの睡眠時間は2日で4時間。オーストラリアチームとのバトルは最後まで白熱しました。

 なお、このレースでは救済要求がみとめられ、救助に向かった3艇とトップの1艇が全艇1位という裁定がくだされました。AM2時のフィニッシュにもかかわらず、食事に案内され、ホテルにチェックインできたのは幸せでした。

 翌日は、折れたスタンション、破れたセールをなおして最終決戦に備えることができました。

 最終日を首位で迎えて、インショアレース2本。1レース目で1位をとることができ、2レース目はフランスに続く2位。磐石のスピードとクルーワークでメイヤーズカップを制することができました。

 その後、おこなわれたパレードと表彰式は圧巻でした。会場に大げさでなく1万人以上はいたのでないでしょうか? オリンピックで勝ったのかと思うほどの歓待を受け、非常に驚きました。もちろんテレビでも中継されました。

 セーリングチームというよりは、パーティーチームであるところのラッキーレディーチームはすべてのパーティーに参加し、昼も制しましたが、夜も制することができたのではないかと思います。

 今大会を通じて中国の圧倒的な経済的なパワーを感じました。ホテル代やパーティー代、送迎すべて主催者がもってくれ賞金までいただくという日本では考えられない待遇でした。中国に、感謝いたします。

 レースのオーガナイズやセーリングテクニックについては、まだ日本にも一日の長がありますが、ハーバーではディンギーやマッチレースのトレーニングがオーストラリアのコーチのもと、続けられており、セーリング大国になるもの時間の問題ではないかと思います。


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posted by BULKHEAD at 18:22| キールボート