2011年05月06日

葉山・テーザースプリング

 フォグホーンとともに、大会本部に掲揚されるN・A旗。4月30、5月1日に実施されたテーザー級スプリングレガッタが、2日目のレースを実施することなく終了した。(文・写真/日本テーザー協会)

 大会初日、南西風が吹きあがる予想で実施された第1レースで、第1上マークをトップ回航したのは、強風に強い野島・石井組(葉山)。トップグループがサイドマークを回航して、ほどなく笛の音が鳴り響いた。5位につけていた佐藤・村岸組(江の島)がパンピングによる反則を取られたのだ。その後、山村・池田組(稲毛)がトップに躍り出てフィニッシュ。前回ミッドウィンターからの2連覇を狙う。

 やや風が上がった第2レースは、ワールド日本人最高位の記録を持つ、佐藤・村岸組がその実力を見せトップフィニッシュ。2位には浜名湖の石塚・白岩組が入った。第1レーストップの山村・池田組は3位で、佐藤・村岸組に対して2点のアドバンテージを持って、シリーズ暫定トップを維持。

 うねりが大きくなり、南の海域ではかなりの風が入ってたという情報から、第3レースを長いコースで実施。スタート時点では10メートル程度だった風速も、スタート後どんどん強まり、第1上マーク付近ではディスマストする艇もでてきた。

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大会初日は風が吹き上がりノーレースに。艇のトラブルで救助される参加艇もあった

 トップ艇が第3上マークを回航した頃、「風速25ノット(約13メートル)以上の突風が30秒以上続いた時は、レースを中止しなければならない」というクラス規則に従い、N旗が掲揚された。陸上で風速17メートルを記録し、その後は参加艇のレスキュー活動がおこなわれたが、多少の艇の損傷はあるものの、人的被害はなく全員が帰港した。

 夕方、最高齢85歳での参加者。安原実朗氏の乾杯の音頭で開始したレセプションパーティでは、恒例の「テーザーセーラーオブザイヤー」が、池田(稲毛)に与えられ、表彰が行われた。この賞は、1年間の各レガッタの成績はもちろん、レガッタ運営への貢献、遠征参加によるポイントなども加えて決定するもので、成績にとどまらない、日本のテーザー界にとってのMVP賞といえる賞だ。

 2日目早朝。艤装品やセールが壊れたチームには、テーザーの国内販売店であるパフォーマンスセイルクラフトジャパンにより、必要なパーツがデリバリーされ各艇準備は整った。しかし、昨夜より続く強風は収まらず、むしろ転潮時間近づくにつれ強まる。やがて、レガッタの終了を告げるN・A旗が掲揚され、山村・池田組の優勝が確定し、逆転を期する佐藤・村岸組は唇をかんだ。

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優勝の山村(左)・池田組。テーザーセーラーオブザイヤーをも手にした池田選手は、習わしとなるカップで乾杯

 本大会を主催した日本テーザー協会では、東日本大震災を受け、大会の延期・中止を検討した。検討当時は、自粛ムードのピーク。余震も頻繁に起こる状況だ。そんななか、さいわいにして被害にあわなかった我々は、いつもの通りレガッタを開催し、被害にあわれたセーラーにとって、”いつか戻る場所”を維持することが、ひとつの使命だろうと考え、いつものとおり開催することを決定した。

 しかし、余震も続く中、いつもどおりというわけにはいかない。通常は「通信の禁止」を規定とするが、今回は適用せず。緊急地震速報などを得られる携帯電話の所持を、むしろ推奨した。さらに、レースエリアどこからでも見える、大漁旗サイズのピンク旗を用意。レース中掲揚されたら、レース中止・即帰港。メインセールのクリューだけ外したら、解装せずに、避難経路に沿って裏山へすぐに避難。そこで帰着申告するルールとした。日本テーザー協会会長は、レースへの参加を取りやめ、「万一の地震および津波警報発生の際の指示」のため本部船に乗り込んだ。

 考えのおよぶ範囲の対策を施し実施した本大会。開催に至ったことについて、大村JSAFルール委員会副委員長から賛辞の言葉を頂戴した。日本テーザー協会では今後も安全に細心新の注意を払いながら、テーザーのイベント、レガッタを続けていくつもりだ。

 東日本大震災の被害にあわれ方々へ心からお見舞い申し上げます。日本テーザー協会は、被害にあわれたセーラーの方々が、セーリングに戻る気持ち、戻れる状況になったときに、いつでもお迎えできる環境を維持してまいります。

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テーザースプリングカップ成績表


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posted by BULKHEAD at 09:53| Comment(0) | ディンギー
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