2011年05月23日

JSAF河野会長のスピーチ

 5月初旬、ロシア・サンクトペテルブルクで開催されたISAFミッドイヤーミーティング。この会議の終了直前におこなわれた、日本セーリング連盟(JSAF)の河野博文会長のスピーチを紹介します。震災に関して日本がスピーチしたことは、一部の海外メディアで紹介されていたので、ご存知の方もいるかもしれません。スピーチ後、会場は全員が立ち上がり拍手の嵐。感動的だったという意見が多く寄せられたようです。また、このスピーチの後、フランスヨット協会より4月後半にイエールで開催されたフランス・セーリング・オリンピックウィークの日本チームのエントリー費を全額寄付のため返却する申し出があったとのことです。(BHM編集部)

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 陛下、会長、会議の最後にお話をする機会をいただいてありがとうございます。私が発言の機会をお願いしたのは、日本セーリング連盟を代表して、またおそらく日本の人々を代表して、といっても許されると思いますが、すべての国々、すべてのMNA(ISAF Member National Authorities)、すべてのセーラーのみなさまに対して、震災の直後から寄せられたお悔やみ、お見舞い、そしてご支援に関し、深甚なる感謝の意を表したかったからであります。

 私たちは、そうしたサポートによって本当に勇気づけられ、また感激しております。ありがとうございました。この感謝の気持ちを表現する適切な言葉がありません。それは私の英語力のせいではなく、表現のしようがないほど私たちの感謝の気持ちが深く強いからであります。

 セーリングに関することだけをご報告申し上げます。われわれは何人かのセーラーの命を失いました。セーラーの家族も失いました。セーラーの家も失いました。約10カ所のセーリングボートのハーバーが破壊されました。その地域のほとんど全てのセーリングボートが失われました。

 しかしながら、よい話を付け加えさせていただきます。その時、いくつかのセーリングチーム、高校生や大学生が練習中でした。彼らは地震を察知し、津波の来襲を予期したのです。そしてそれぞれのハーバーに帰港し、無事に避難することができました。それは地震からわずか30分以内に行われたのです。この結果、全員が無事でした。あるケースでは、セーリングクラブの若い女性スタッフがひとりでレスキューボートに飛び乗って彼らを呼び戻しに行き、帰港させ、そして避難させたのです。

 JSAFは募金をはじめています。また、被災地域に送るべく、セーリングボートを集めようとしています。そして被災地のセーラー、特にジュニアセーラーに他の地域でのセーリング機会を提案しています。また、この旗とステッカーを使ってチャリティーレースを行いつつあります。

 われわれのナショナルチームのメンバーたちは、海外の大会に参加する際に支援を呼びかけようと計画しています。私は、みなさまに、この活動のサポートをご検討いただきたいと思います。

 最後に、私は、われわれはこの甚大な被害からすでに復旧、復興に着手していること、そして必ずや復興を遂げると固く決意していることをお伝えします。再度みなさまに深く感謝申し上げます。(スピーチ/河野博文JSAF会長)


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※元は英語なので、やや硬い日本語になっています。また、ISAFの名誉会長は元ギリシャ国王・コンスタンティン陛下であることから、ISAFの会議では常に最初は 「Your Majesty, Mr. President、Ladies & Gentlemen」ではじまります(JSAF国際委員会・戸張房子委員長)。
※スピーチは、リオ五輪艇種決定投票の後におこなわれたもので、投票に影響したものではありません。

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posted by BULKHEAD at 15:46| Comment(1) | ニュース
この記事へのコメント
私はJSAF会員ではありませんが(元会員ではありましたが)河野会長にお願いがあります。

JSAFやJSAF会員の方々の復興支援活動につきましては、様々なところで拝見し、とても歓心しております。

ただ私が思うに、他の競技団体に比べマイナ−競技であるからかもしれませんが、多少遅れている面もあるように感じられてなりません。

高校ヨット部に対する支援活動は十分にされているでしょうか?たとえばボート競技などでは、GW期間中に被災された各高校の状況を調査され、5/11には全国に向けてアナウンスされました。岩手県高校総体ボート競技は全国から集められた拠出艇で行われるそうです。

ある県では、JSAF傘下の競技をオーソライズする団体が、「正式に」支援をしないことを決めたと聞きますが、そんなことは日本のヨットの世界であるわけないですよね。

ぜひ、各被災地の状況を調査してアナウンスしてください。各傘下団体に正式な指令也要請也を出して、各被災地高校のために十分なFJ艇を用意してもらえるようにして下さい。

「できない」「艇の余裕がない」というのはただの言い訳ではないでしょうか。自分の血を流してでも仲間を救うこと、希望の光を見せることが真の友人といえます。「やらなければいけない」のであります。

FJ艇の多くは、各都道府県のセーリング連盟の所有と聞きます。(一部学校・地方自治体のものもあるようです。)
Posted by MLK3 at 2011年05月24日 03:27
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