2011年05月30日

宮城・松島からの再出発

11.05.30_09.jpg
5月28、29日、松島で宮城県高校合同の練習会が開催されました。写真は全国から届いた支援物資を前に

 インターハイの開催(8月秋田)が決まり、その予選が開催される7月に向けて準備に入る中、5月28日、宮城県のヨット部8校(気仙沼・気仙沼向洋・石巻・宮城水産・塩釜・仙台第一(29日のみ参加)・仙台第二・東北高校)が、松島のヨットハーバーに集まりました。時折、小雨が降る天候でしたが、ヨットハーバーには高校生の元気な声が響き渡り、雨も気にならないほどの熱気につつまれました。(文・写真/宮城県塩釜高校ヨット部顧問・伊藤嘉宣)

 例年ならば各水域(気仙沼・石巻・松島・名取)で活動する各高校は、大会前までしっかり練習をして6月初旬の県総体を迎えます。しかし、今年はあの日から高校ヨット部の活動は止まったままです。

 塩釜高校は、5月の連休に秋田県本荘高校ヨット部と合同練習を実施しました。仙台第二高校は千葉県の大会へ参加しました。しかし、これは一時的な活動にすぎず、生徒はヨットでセーリングしたいとの思いは募るばかり。地味なトレーニングにも不安と希望が交錯する日々が続きました。

 5月の中頃から、少しずつ好転の気配が見え始めました。

1. 被災した地元の会社から宮城の高校生へ支援したい、とセーリンググッズを無償提供
2. 関東のセーリング関係者から私物のセーリンググッズの提供
3. 全国のセーリング関係者からもセーリンググッズの無償提供
4. 石巻高校ヨット部OBの方がシングルハンド4艇を知人から集めてくださり提供

 と、津波被害ですべてを失った高校生への支援の話しが続々とまいこんできました。さらに、塩釜高校ヨット部の救助艇が津波被害を奇跡的にのがれ、メインテナンス作業が完了し、松島ヨットハーバーでの活動の見通しが見えてきました。

 津波によってほとんどの物を失いましたが、生徒のヨットを通じた夢や希望を失わせてはいけない、その使命感だけが多くの大人を動かしたのだと感じました。

 久しぶりに会うヨットの仲間、いつもはライバルとして接してきた同士が、あの日から同じ辛さを共有してきたことで言葉に表せない連帯感を生み出しています。早く海でセーリングさせてほしい、そんな思いを感じているのは気のせいでしょうか? さらに心配されていた新入部員も今回参加しました。気仙沼高校では初の女子部員が入部。塩釜高校の2人の部員は、共に自宅一階が津波にて浸水する被害を受けながらも入部を決意。その理由は「海が好きだから」とのことです。

 高校生を集めて支援された物資を広げてみました。こんなにも多くの人との繋がりを感じたことがあったでしょうか。この感謝の気持ちとこの感動を一生忘れないで欲しい。

 気仙沼地区では、避難所生活が続き、まだまだ不安な日々を過ごしている生徒がいます。しかし、大会まで残り少ない日々をどのように過ごすのか。今度は、わたしたち東北のヨット部が応援してくれる人たちへ示す番です。

 松島は、昭和15年5月に東北で初めてヨットが浮かんだ東北ヨット発祥の地。それから時を経て、同じ場所で再スタートを切ることに新たな歴史の1ページが刻まれると確信しています。

11.05.30_06.jpg
大会を前に海上ではモードが切り替わっています

11.05.30_07.jpg
FJ級に「がんばれ!東日本」のJSAFステッカー

11.05.30_10.jpg
宮城県高校セーラーのシンボルマークとして作成したビブス。デザインも含めて無償提供していただきました

11.05.30_08.jpg
県内高校所有で唯一津波被害を受けなかった救助艇〈ドルーク号〉(ロシア語で友人・親友の意味)。これからしばらく、宮城全ての高校生の安全を見守る大役を担います

毎週火曜コラム更新:サンケイビジネスアイ
バルクヘッドマガジン・ツイッター:BULKHEADER
======================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ウルマンセイルスジャパン
丸玉運送
ネオネットマリン
ダウンアンダーセイリングジャパン
ノースセールジャパン
トーヨーアサノ
SWING
コスモマリン
葉山セーリングカレッジ
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
VELOCITEK
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
エイ・シー・ティー
プラネット・グリーン
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ
シエスタ
posted by BULKHEAD at 10:00| Comment(2) | 東北支援
この記事へのコメント
神奈川ユース代表/藤井様より、仙台一高レスキュー艇用に15馬力船外機を無償で譲り受けました。有難うございます。運搬に手間取り、まだ現地に到着していませんが、今週末の練習には間に合わせるべく、関係者間で調整中です。
Posted by 関水連会長 at 2011年05月30日 12:13
昨日、神奈川ユース・藤井様からお預かりしたスズキ15馬力船外機を、自ら自家用車を運転して仙台から引き取りに来れれた香野俊一様(白翠会=東北大ヨット部OB会・会長、仙台一高ヨット部ヘッドコーチ、松島名取ジュニア顧問)に、無事、引渡しを完了いたしました。

思う存分に練習して、インカレ、インターハイ、そしてOP東日本/全日本に元気な姿を見せて下さい。
Posted by 関水連事務局長 at 2011年06月01日 15:35
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。