2011年11月09日

江の島インカレ総括・前編

 「全日本インカレ展望特別版」を読んだ諸君は事前に知っていた通り、「微・軽風に終始」した大会となった。終って見れば、470級・関西学院とスナイプ級・日大の各クラス優勝チームは「英語」(OCS、DNF、DSQなどの失点。全日本インカレでは73点の高失点となる)がなく、総合を勝った日大は、両クラスを通じ、その「英語」が1つ、という差で勝負がついた。それでは、今年の大会を総括させてもらう。(文/外道無量院)

◎470級
 過去8回出場したうち6回優勝、今大会は同一クラス優勝としてもタイとなる4連覇を狙った大本命の日経大は、出足で躓いたまま(第1レースでOCS、続く第2レースでBFD)、もろくも崩れ去った。「3艇レギュラー全てナショナルチーム」で臨んで5位に敗れた前回の江の島大会(2005年)の再現を見ているようであった。

 今年は、エーススキッパー、土居一斗以外は、スキッパー/クルーを問わずに全選手が乗り代わりを体験し、最終レースとなった第6レースでは、1艇がスタート直後と第2マークで、ジュリーから2度の「笛」を吹かれてリタイアするというトドメを刺された。

 470級片クラスに特化しながらの6位は、2003年の西宮大会でインカレに出場して以来、自己ワーストの結果だ。全6レース通じての「英語」の合計は3つ。昨年20.00点/レースだった平均スコアは、72.5点/レースとなる惨敗であった。

 さて、優勝した関西学院。

 微・軽風と強い潮に各チームが苦しんで大きくスコアを崩す中、49.83点/レースと、唯一平均50点を切るスコアを残し、2007年の琵琶湖大会以来、4年ぶりの優勝を遂げた。冒頭に述べたように、優勝した関西学院470級チームの成績表に「英語」はない。

 2位日大に12点差を付けてトップに立って迎えた最終日。霧で視界が利かない中、時刻からして残りは1本の状況でスタートとなった。エース・笠井艇はアウター、2番艇の松下艇は真ん中、3番艇の西尾(駿)艇は本部船というようにリスク分散してスタートしたように見えた。

 しかし、本部船近くの西尾艇は、微風下の第二線以下にもがく明らかな失敗スタートとなった。追う日大は第1マークで20番前後に3艇揃えたのに対し、関西学院は、笠井艇が5番前後ながら、残りの2艇が50番台中盤以降と、明らかに「日大逆転」の様相。

 しかし、意外なことに、ここで焦ったのは関西学院ではなく、「完全優勝」がチラついたのか、逆に日大の方であった。マーク毎に順位を挽回してくる関西学院勢に比べ、日大の後続2艇が、約10艇分程順位を落とす。

 関西学院・笠井艇が4着でフィニッシュした後、日大の3艇が続いてきたが、出遅れた関西学院の残り2艇も第4マーク付近では日大勢に肉薄していた。最後は、スタートで出遅れた西尾艇が潮を考慮して艇団を離れ、落としたコースを引いたことが当たって約20艇を抜いて日大勢3艇に先着し、勝負を決した。

 前日に70点差以上(470クラス)あった早稲田は、7、9、11着と、今大会中ベストの走りを見せ、終ってみれば1位・関西学院299点(「英語」なし)、2位・日大340点(同1つ)、3位早稲田344点(同1つ)という、「英語」の差が明暗を分けた結果となった。

 関西学院470級チームリーダーの笠井大樹(4年・啓明学院)は、高校時代にインターハイFJ級ソロと国体SS級の2冠スキッパー。大いに期待されて内部進学(啓明学院は関西学院の系属校で、ヨット部は「KGセーリングクラブ・ユース」として、関西学院高等部と一緒に活動)してきたものの、1年生時は470級のクラス優勝(2連覇)、2年生時は総合優勝を、自らの「英語」で2度も台無しにした張本人でもあった。最終学年の今年は、過去の失敗を教訓として見事にチーム全体を「英語なし」でまとめて切って栄冠に導いた。

 クルーの俣江広敬(2年・関西学院高等部)も同じくKGセーリング出身。2番艇スキッパーの松下結(3年・長崎工)は、今年度の全日本女子インカレの470級チャンプスキッパー。同クルーの伊川潤哉(3年・桃山学院)は大学進学後からヨットを始めた一般入学者。3番艇の西尾駿作(2年・関西学院高等部)は、西尾将志主将(スナイプ・スキッパー・4年・関西学院高等部)の実弟でKGセーリング出身。同クルーは溝上遣斗(3年・中村三陽)。

※江の島インカレ総括・後編へ続きます。

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posted by BULKHEAD at 00:03| Comment(0) | インカレ
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