2011年12月09日

パース激突、松永対原田!

 12月8日、フリーマントル・ISAFセーリングワールド。7日で予選が終了し、本日より決勝シリーズがはじまりました。予選を勝ち抜きゴールドフリートに進んだのは、RS:X級女子の須長由季。470級男子の松永/今村、原田/吉田。日本チームの戦いに注目が集まります。(BHM編集部)

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決勝シリーズがはじまったISAFセーリングワールド。防波堤には巨大な「PERTH」のロゴがあり、その横には観客席もあります。この海面でメダルレースがおこなわれます。photo by Junichi Hirai

 RS:X級女子は、須長がゴールドに進んだ時点で、日本の五輪出場国枠を獲得。RS:X級女子のロンドン五輪出場枠は28カ国で、そのうち20カ国が本大会で決まります。つまり予選が終わった時点でゴールドフリートに進んだ18カ国が決定しました。しかし、日本代表選考が終わったわけではありません。RS:X級女子の選考基準は「総合成績20位以内、国別順位12位以内」。須長がこの目標を達成できた場合、日本代表候補となります。

 しかし、条件を満たせなければ、二次選考が用意され、来年3月、スペイン・カディスで開催される2012年世界選手権で、日本選手最高順位を獲得した選手が代表候補となります。

「予選が終わって緊張が増した感じです。もう少し予選のうちにポイントを稼いでおくつもりでしたが、初日の軽風で無駄にしてしまいました。現在の順位を考えると、もっとがんばらないと…」(須長)

 本日の須長は26-29-28位。予選よりも厳しいゴールドフリートで、成績をあげることができません。

 さて、松永対原田の直接対決に注目が集まる470級男子は、予定ではレイデイでしたが、レース数を消化するため1レースだけおこなわれました。約1時間の海上風待ち後、南西から吹き始めたフリーマントルドクターは、風力を増してすぐさまオーバーパワーとなり、迫力あるレースがおこなわれました。

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日本勢のなかでトップを走る松永鉄也/今村公彦。photo by Junichi Hirai

 強風コンディションでも、日本チームはまったく引けを取りません。ほぼ単独で右展開した松永は、クリアな海面を快走し、シフトを狙う左集団と激突。左のトップ集団の原田艇は、スターボードの壁をたくみに避けながらシングル回航。そのすぐ後ろに松永艇がつけました。2艇は一時近距離で走りますが、原田艇がその差を広げ、順位をキープして5位フィニッシュ。松永艇はずるずると順位を落として17位フィニッシュ。原田/吉田は、松永/今村に総合得点で6点差へ迫りました。

 海外や国内で470級のレースを観戦する機会の多いバルクヘッドマガジンですが、松永艇、原田艇の走りはまさに世界のトップランクだと確信できます。世界選手権の予選とゴールドフリートの戦いとでは雲泥の差があり、ひとつでもミスしたチームから脱落していき、風が安定しているなら、その失敗から這い上がるのは限りなくむずかしい。

 トップ3ぐらいまでは、クリアな風をつかむのでダントツに走ることがありますが、それ以降は団子状態となります。たとえば、昨日まで1位だったPATIENCE Luke / BITHELL Stuartは、アップウインドで失敗して上マークを後位置で回航。そこから、這い上がることができずに28位となり、BELCHER Mathew / PAGE Malcolmに首位をゆずり、カットレースを作ってしまいました。

 そのなかでも、日本チームの走りは見事です。原田/吉田のファーストレグの上マーク・ポートアプローチ、松永/今村の第2アップウインドのポートアプローチは、血の気が引くほどの混戦のなかへ突っ込んでいきました。ここで判断をあやまれば、大きく順位を落としてしまう場面です。ポートからスターボードへ返すコンマ数秒を完璧にこなすアクションは、美しい芸術作品を見ているかのようです。

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5位フィニッシュで順位をあげた原田龍之介/吉田雄悟。photo by Junichi Hirai

 しかし、現時点での問題は松永艇と原田艇の戦いではありません。日本代表候補になるには、『総合15位以内、国別10位以内に入ること』が条件。日本勢首位の松永/今村は、現在総合17位、国別14位。この条件を達成しないことには、2艇の戦いはまったく意味をなさないことになります。

 明日9日は決勝2日目。レース数によっては重要な1日になるでしょう。

バルクヘッドマガジン・フェイスブックでは、ISAFセーリングワールドの写真を毎日掲載しています。ぜひ、ご覧下さい。12月8日分はこちら


ISAFが配信する12月8日のダイジェスト映像です

◎470級男子
17. 松永/今村 3-4-17-(18)-6-17 47p
20. 原田/吉田 (18)-17-13-14-4-5 53p
48. 前田/野呂 21-(28)-18-19-17-17 92p
56. 渡辺/八山 31-15-23-(32)-25-15 109p
62. 石川/柳川 17-26-31-(41)BFD-22-41BFD 137p

◎レーザーラジアル級
59. 蛭田香名子 18-26-(42)-25-27-25-18-3 142p
69. 高橋香 24-39-30-34-(41)-24-20-11 182p
70. 長谷川哲子 (47)-34-31-38-32-17-12-21 185p
92. 原田小夜子 (52)BFD-45-44-41-39-42-23-34 268p

◎RS:X級女子
32. 須長由季 22-16-10-17-16-26-(29)-28 135p
41. 大西富士子 8-5-(29)-28-28-6-8-16 99p
45. 小菅寧子 6-(24)-21-21-20-11-12-22 113p
※上記は暫定成績です。公式サイトで確認してください。

◎Perth 2011 ISAF Sailing World Championships
http://www.perth2011.com/

◎バルクヘッドマガジン・パース2011記事
5. 明暗分けた日本。予選終了
4. サンダーストーム通過
3. 松永今村、初日ダッシュ!
2. パースへ向かう機内にて
1. パースISAFワールド開幕

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posted by BULKHEAD at 00:41| Comment(0) | オリンピック
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