2011年12月11日

470男子、代表持ち越しへ

 12月10日、ISAFセーリングワールド決勝シリーズ最終日。朝から青空が広がったフリーマントル沖は、14〜16ノットのフリーマントルドクター(インド洋方向から吹き込む地域特有のシーブリーズ)が吹く最高の舞台となりました。470級男子は、沖に位置するロッドネスト島とガーデン島の間を上マークにのぞむ海面。比較的陸地から離れたエリアになりますが、浅い水深のため大波が立つことはありません。(BHM編集部)

11.12.10_04.jpg
決勝シリーズ最終日。日本の国枠、代表選考が掛かる大一番です。総合トップはオーストラリアのベルチャー/ページ(写真)。昨年のオランダワールドに続いて二連覇を目指します。photo by Junichi Hirai

 注目の第1レース。一度のゼネリコ後に、ブラックフラッグがあがり、ゴールドフリートがスタートしました。前日の大量失格の悪夢からか、全艇は素直にスタートを切ります。しかし、本部船側から出た松永/今村は、痛恨のスタートミス。逃げるようにタックを返して右海面に向かいますが、ここで左に返す機会をのがして右へ右へ。左へ向かう集団と逆方向に進んでしまいます。

 プレスボートから見ても、ハーフレグを過ぎたあたりでトップ集団と大きな差が開いているように見えました。松永艇はほぼ最後尾で上マークを回航。世界の猛者たちが出場するゴールドフリートでは、一度のミスを取り返すのは至難の業です。さらに風が安定していることもあり、追いぬくチャンスはそれほどなく順位を上げることができません。松永艇は33位とカットレースを作ってしまいました。

 第1レースが終わって時点で、総合14位、国別9位。まだ、代表候補圏内につけています。松永/今村は、最終レースで巻き返しを狙います。

 しかし、きょうの松永/今村は、気持ちの上で守りに入ってしまったのか、思うようなスタートができません。第2レースで再び上側のボートを避けるように右海面へ。有利海面の左へ向かうことができず、戦術が後手後手にまわってしまいます。風はさらに上がりガストで18ノット近く。クロアチア、フランス、イスラエル、オーストラリアといった上位艇が水を得た魚のように上マークを飛んでまわっていきます。松永艇は20位前後の集団で戦いますが、這い上がることができず21位フィニッシュ。

11.12.10_02.jpg
松永/今村。スタートで出られず不利な海面で苦戦。photo by Junichi Hirai

11.12.10_03.jpg
平常心でいられなかったという原田/吉田。photo by Junichi Hirai

 決勝最終日の結果は、松永/今村33-21位、原田/吉田20-14位。日本男子のメダルレース出場は叶いませんでした。また、松永は、総合16位、国別12位となり、日本のロンドン五輪国枠を獲得。しかし『総合15位、国別10位』という日本代表候補のボーダーラインには1つ届かず。

 この結果により、470級男子の代表争いは、来年5月にスペイン・バルセロナで開催される世界選手権へ持ち越されます。出場権利を得たのは、選考規定により松永/今村(16位)、原田/吉田(23位)、前田/野呂(35位)の3チーム。バルセロナワールドで最高順位を獲得したチームが代表候補となります。

 また、レーザーラジアル級では、シルバーフリートに出場した蛭田香名子が57位となり、オリンピック初出場となるロンドン五輪出場国枠を獲得しました。日本代表決定は2012年5月のドイツ世界選手権へ持ち越されます。すでに国枠を獲得しているRS:X級は、須長が総合33位となりましたが、代表選考の基準を満たせず。3月のスペイン・カディス世界選手権で決定されます。

11.12.10_01.jpg
日本選手内3位となった前田/野呂。バルセロナの最終勝負に掛けます。photo by Junichi Hirai

◎470級男子・スキッパーコメント
松永鉄也
「自分たちの悪い部分ばかりが出てしまった。スタートもブラックフラッグがあがって、消極的になっていたかもしれません。攻める気持ちがなかったわけではないけれど…」

原田龍之介
「ぼくがレガッタを通して平常心でいられなかった。途中4位をとったレースでも、結果とか内容ではなく、気持ちが違っていた。いつもの自分じゃなくなっていました」

前田弘樹
「戦ってみて実力通りの結果でした。ボートスピードで負けています。世界のスピードを目の当たりにして…、残り5カ月で何を変えられるのか。いまは、まだわかりません」

石川裕也
「自分ができる、やれるだけのことはやったと思っています。長いキャンペーンでいろいろなことがありました。でも後悔はありません」

渡辺哲雄
「終わりました。もう少し他の選手と絡みたかった気持ちはあります。ここまでヨットに乗れて自分は、本当にしあわせものです」

11.12.10_07.jpg
石川/柳川。photo by Junichi Hirai

11.12.10_06.jpg
渡辺/八山。photo by Junichi Hirai

バルクヘッドマガジン・フェイスブックでは、ISAFセーリングワールドの写真を毎日アップしています。ぜひ御覧下さい。12月10日はこちら

◎470級男子
ゴールドフリート
16. 松永/今村 3-4-17-18-6-17-4-18-(33)-21 108p
23. 原田/吉田 18-17-13-14-4-5-37-(41)BFD-20-14 142p
シルバーフリート
48. 前田/野呂 21-28-18-19-17-17-4-(41)BFD-20-9 153p
51. 石川/柳川 17-26-31-(41)BFD-22-41BFD-10-1-6-6 160p
58. 渡辺/八山 31-15-23-(32)-25-15-30-24-11-10 184p

◎レーザーラジアル級
シルバーフリート
57. 蛭田18-26-(42)-25-27-25-18-3-19-11 172p
71. 高橋 24-39-30-34-(41)-24-20-11-30-26 238p
73. 長谷川 (47)-34-31-38-32-17-12-21-24-34 243p
92. 原田 (52)BFD-45-44-41-39-42-23-34-37-36 341p

◎RS:X級女子
ゴールドフリート
33. 須長 22-16-10-17-16-26-29-28-(31)-27 191p
シルバーフリート
42. 大西 8-5-(29)-28-28-6-8-16-16-15 130p
45. 小菅 6-(24)-21-21-20-11-12-22-20-11 144p
※成績は公式サイトで確認してください。

◎バルクヘッドマガジン・パース2011記事
7. 松永今村、代表候補に王手
6. パース激突、松永対原田!
5. 明暗分けた日本。予選終了
4. サンダーストーム通過
3. 松永今村、初日ダッシュ!
2. パースへ向かう機内にて
1. パースISAFワールド開幕

毎週木曜コラム更新:サンケイビジネスアイ
フェイスブック:BULKHEAD magazine
ツイッター:BULKHEADER
======================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ウルマンセイルスジャパン
丸玉運送
ネオネットマリン
ダウンアンダーセイリングジャパン
ノースセールジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
SWING
コスモマリン
葉山セーリングカレッジ
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
VELOCITEK
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
エイ・シー・ティー
プラネット・グリーン
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ
シエスタ
posted by BULKHEAD at 00:02| Comment(0) | オリンピック
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。