2012年02月26日

学生ボードセーリング団体

 2月24〜26日、和歌山セーリングセンターで「2011年度全日本学生ボードセーリング選手権・大学対抗戦」が開催されました。参加は25大学90名、制式艇種のテクノ293クラスにより全9レースがおこなわれました。団体戦優勝は関東学院大。個人戦優勝は小森貴祐(関西学院大)でした。関東学院大は団体4連覇を達成です。(文/BHM編集部、写真・協力/和歌山セーリングクラブ)

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和歌山で開催された全日本学生ボードセーリング選手権

◎優勝コメント
団体優勝:関東学院大学
助川 大(4年)
「今回は昨年と違い和歌山になりましたが、はじめての環境の中、大学でひとつになり選手だけでなく、メンバー以外のサポートがあって4連覇となりました。レースに出ているのはメンバー5人中3人でしたが、控えのメンバー、メンバーになれなかった部員も大会中助け合い、レースに集中できました。長年続いてきた蒲郡から和歌山に変更されましたが慌てることなく、レース海面の特徴などもOBの方々にアドバイスをいただき、レースを優位に運べました。あらめて今回の優勝、4連覇は、すべてメンバーの力で勝ち取れたものだと思います」

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団体戦優勝の関東学院大

個人優勝:関西学院大学
小森貴裕(主将)
「今回のレースは後輩とのはじめてのレースで、初めて関学としての団体戦でした。全体を通していいレースができたと思います。来年は団体入賞を目指します」

 大会期間中、日本学生ボードセイリング連盟では、ツイッターによるレース速報をはじめ、ツイキャス(TwitCasting)による動画ライブ配信をおこない大会を盛り上げました。また、連盟がOB、OGのために貸切バスを利用した観戦ツアーを企画したり、選手だけでなく大学関係者が積極的に大会をサポートしているようです。こうした流れは、バルクヘッドマガジンで登場頻度の高い大学ヨット部にはないもの。学生ウインドサーフィンの今後の活動に注目です。

◎日本学生ボードセイリング連盟
http://www.jubf.org/

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防波堤から選手を応援するサポート部隊

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団体戦・個人戦成績(pdf)

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個人戦優勝の小森選手(関西学院大)

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2011年11月10日

江の島インカレ最終日映像


江の島インカレ最終日の映像です。レースフィニッシュ後、最終結果がわからず心配そうな日本大のメンバー。帰着後、体操をしている関西学院大の涙と笑顔がさわやかでした。さて、今大会の様子をまとめた大会公認の映像記録DVDが販売されることになりました。下記のフォームから申し込みください。撮影:K.Nakajima / DailySailing.com

◎第76回 全日本大学ヨット選手権大会 記録DVD販売
http://laylinemedia.co.jp/dvdsale.html

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2011年11月09日

江の島インカレ総括・後編

◎スナイプ級/総合
 5年ぶりに関東インカレを制覇し、メインセールに「N.」という赤のスクール・ロゴを付け、どこから見ても「日大スナイプ」と分かるいでたちで登場して来たのは自信のあらわれだったのか。ちなみに、関東インカレで早稲田に敗れた470級チームはメインに「N.」はない。(文/外道無量院)

 その日大スナイプが、やはりシリーズを通して「英語」なしでからくも逃げ切った。これに対して、2位・早稲田は同2つ。3位・同志社、4位・慶應が共に同じくなしで乗り切ったのに比べ、5位・関西学院が2つ、とクラス優勝争いのみならず、「総合」優勝争いまで、ここでも「英語」が明暗を分けた。

 2日目の3レース終了次点で、1位・日大116点、2位・同志社120点と2チームが順調なスタートを切ったのに比べ、3位・関西学院189点(「英語」1つ)、5位・早稲田235点(同2つ)と、早くも「英語」が明暗を分け、3日目の5レース終了時には、なおも「英語」なしの日大に対し、関西学院が2つ目を叩いて脱落。同志社も「英語」こそなかったものの、懸念した3番艇が大きく叩いて日大独走に近い形勢であった。

 そうしてトップの日大が、2位・同志社以下に90点以上の大差をつけて迎えた最終レース。ここで固くなったのか、慎重に行き過ぎたのか?

 それまでは見た事がなかったような光景が目の前で起こった。日大の3艇が揃って微風下での第2線に沈んだ失敗スタートとなったのだ。

 第1マークでは、3艇揃って40番以降の回航となり、クラス優勝はおろか、快調に加藤艇のトップ回航を含めて上位に固める早稲田や、西尾(雅)艇、小栗艇の2艇がシングルで回航した関西学院に総合の優勝争いまで危うくなる予感。

 早稲田が1、5、16着、関西学院が2、3、36着と大幅に点差を詰めてフィニッシュ。日大は、エース・小又艇がフィニッシュまでになんとか24着まで挽回した後、40番台半ばで残りの2艇が続いてフィニッシュ。

 前日まで2、3位の同志社や慶應を含め、スナイプでのクラス優勝は僅差の争いとなって海上では分からず、総合優勝も470で日大との点差を付けた関西学院、早稲田を含めて「三つ巴」の僅差の計算次第となった。

 着岸後も、日大の渡邉整市監督はレース本部発表の両クラスの得点結果が発表になるまでの間、支援艇「さくら」の艇上で待機して上陸せず、報告を待ったという。

 結果はご存知の通り、日大のスナイプ級、そして、総合の2冠となった。日大のスナイプ級優勝は1997年の小戸大会以来14年ぶり、そして総合優勝は2006年の同じく小戸大会以来5年振り。

 エース艇の小又友和(4年・霞ヶ浦)スキッパーは主将。入学以来、日大としては不本意な成績が続いたチームを良く立て直した。総合優勝を争った関西学院・西尾将志と早稲田・横田敏一が、どちらも主将自らが「英語」を叩いて足を引っ張ったのに比べ、最終レースの大ピンチの場面ではパニックに陥らず、自らが順位を上げて「優勝旗2本」を手中にしたのだ。

 同艇のクルーは稲垣奈巳(4年・海津明誠)。今年度の全日本女子インカレ・スナイプ級チャンプ・スキッパーだ。2番艇、3番艇のスキッパー、堀内宣栄(4年・吉田)、安藤嶺(3年・別府青山)の両名も春以来、小又と不動のレギュラースキッパーを通した。2、3番艇のクルーは、競争の激しい1年生の中から抜擢された塩谷涼(1年・高松工芸)と、ベテラン・小野新(4年・土浦日大)がシリーズを通して起用された。

 両クラス合わせての「英語」の数は、日大が1つ、関西学院が2つ、そして早稲田が3つ。

 総合得点は、1位・日大656点、2位・関学675点、3位・早稲田684点と、30点未満の僅差であるのだから、この三校はどこが優勝してもおかしくなかったのではないだろうか? さらに言うと、4位以下は、そこから100点以上空いて、4位・慶應が2つ、5位同志社が1つだったことから、明らかに「日関早の3強」での争いだったのだ。

 日経大の470級4連覇、早稲田のスナイプ級3連覇と総合の4連覇は全て失敗。連覇記録は今年で途絶える事となった。

 来年は5年ぶりとなる琵琶湖開催とのこと。連覇を狙う日大にとっては、今年開催の江の島とは反対に未勝利という相性の悪い場所だ。470級特化の日経大にしても、またしても勝てなかった江の島と琵琶湖は未勝利の「鬼門」。

 地元勢の同志社、立命館など、逆に相性の良いチームも控え、今から考えただけでも混戦模様だ。2008年から2010年まで3年間も変らずに続いた「早慶関関」の序列関係に、名門・日大が完全復活して殴りこんで来た構図に変化した。

 さて、恒例により、より深部に踏み込んだ「総括特別版」を今年も希望者にのみに配信する。

 希望者は、QZT00265@nifty.ne.jpまで、メールにて要求のこと。締め切りは11月15日。締め切り翌日には折り返し、返信にて送付する。

 4年生諸君、お疲れさまでした。

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江の島インカレ総括・前編

 「全日本インカレ展望特別版」を読んだ諸君は事前に知っていた通り、「微・軽風に終始」した大会となった。終って見れば、470級・関西学院とスナイプ級・日大の各クラス優勝チームは「英語」(OCS、DNF、DSQなどの失点。全日本インカレでは73点の高失点となる)がなく、総合を勝った日大は、両クラスを通じ、その「英語」が1つ、という差で勝負がついた。それでは、今年の大会を総括させてもらう。(文/外道無量院)

◎470級
 過去8回出場したうち6回優勝、今大会は同一クラス優勝としてもタイとなる4連覇を狙った大本命の日経大は、出足で躓いたまま(第1レースでOCS、続く第2レースでBFD)、もろくも崩れ去った。「3艇レギュラー全てナショナルチーム」で臨んで5位に敗れた前回の江の島大会(2005年)の再現を見ているようであった。

 今年は、エーススキッパー、土居一斗以外は、スキッパー/クルーを問わずに全選手が乗り代わりを体験し、最終レースとなった第6レースでは、1艇がスタート直後と第2マークで、ジュリーから2度の「笛」を吹かれてリタイアするというトドメを刺された。

 470級片クラスに特化しながらの6位は、2003年の西宮大会でインカレに出場して以来、自己ワーストの結果だ。全6レース通じての「英語」の合計は3つ。昨年20.00点/レースだった平均スコアは、72.5点/レースとなる惨敗であった。

 さて、優勝した関西学院。

 微・軽風と強い潮に各チームが苦しんで大きくスコアを崩す中、49.83点/レースと、唯一平均50点を切るスコアを残し、2007年の琵琶湖大会以来、4年ぶりの優勝を遂げた。冒頭に述べたように、優勝した関西学院470級チームの成績表に「英語」はない。

 2位日大に12点差を付けてトップに立って迎えた最終日。霧で視界が利かない中、時刻からして残りは1本の状況でスタートとなった。エース・笠井艇はアウター、2番艇の松下艇は真ん中、3番艇の西尾(駿)艇は本部船というようにリスク分散してスタートしたように見えた。

 しかし、本部船近くの西尾艇は、微風下の第二線以下にもがく明らかな失敗スタートとなった。追う日大は第1マークで20番前後に3艇揃えたのに対し、関西学院は、笠井艇が5番前後ながら、残りの2艇が50番台中盤以降と、明らかに「日大逆転」の様相。

 しかし、意外なことに、ここで焦ったのは関西学院ではなく、「完全優勝」がチラついたのか、逆に日大の方であった。マーク毎に順位を挽回してくる関西学院勢に比べ、日大の後続2艇が、約10艇分程順位を落とす。

 関西学院・笠井艇が4着でフィニッシュした後、日大の3艇が続いてきたが、出遅れた関西学院の残り2艇も第4マーク付近では日大勢に肉薄していた。最後は、スタートで出遅れた西尾艇が潮を考慮して艇団を離れ、落としたコースを引いたことが当たって約20艇を抜いて日大勢3艇に先着し、勝負を決した。

 前日に70点差以上(470クラス)あった早稲田は、7、9、11着と、今大会中ベストの走りを見せ、終ってみれば1位・関西学院299点(「英語」なし)、2位・日大340点(同1つ)、3位早稲田344点(同1つ)という、「英語」の差が明暗を分けた結果となった。

 関西学院470級チームリーダーの笠井大樹(4年・啓明学院)は、高校時代にインターハイFJ級ソロと国体SS級の2冠スキッパー。大いに期待されて内部進学(啓明学院は関西学院の系属校で、ヨット部は「KGセーリングクラブ・ユース」として、関西学院高等部と一緒に活動)してきたものの、1年生時は470級のクラス優勝(2連覇)、2年生時は総合優勝を、自らの「英語」で2度も台無しにした張本人でもあった。最終学年の今年は、過去の失敗を教訓として見事にチーム全体を「英語なし」でまとめて切って栄冠に導いた。

 クルーの俣江広敬(2年・関西学院高等部)も同じくKGセーリング出身。2番艇スキッパーの松下結(3年・長崎工)は、今年度の全日本女子インカレの470級チャンプスキッパー。同クルーの伊川潤哉(3年・桃山学院)は大学進学後からヨットを始めた一般入学者。3番艇の西尾駿作(2年・関西学院高等部)は、西尾将志主将(スナイプ・スキッパー・4年・関西学院高等部)の実弟でKGセーリング出身。同クルーは溝上遣斗(3年・中村三陽)。

※江の島インカレ総括・後編へ続きます。

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2011年11月07日

全日本インカレ新時代到来

 11月6日、全日本インカレ最終日。夜から降りだした雨が残り、海上は濃霧に包まれている江の島沖は、風弱く、視界の悪いコンディションです。最終日のレースは午前中のみ。逆転を狙う選手たちのはやる気持ちは抑えきれません。その気持ちを察してか、レース委員会は陸上待機もそこそこに霧のなかを出艇させました。(BHM編集部)

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霧で霞む江の島ヨットハーバーを出艇する参加艇。photo by Junichi Hirai

 前日までの成績では日本大が有利。これまでのレースを見ていると、日本大スナイプチームは上位安定です。470級は、前日にペナルティーターンの解消方法でプロテストを受けて1艇が失格し、2位に後退しましたが、チーム全体に勢いを感じます。しかし、総合2位の関西学院大との差は121点。また、早稲田大、慶應大も大逆転を狙っています。

 レースは、11時前にそよそよと吹き出した北東風ではじまりました。時間的にこれが最終レース。ここで、インカレのドラマが待っていました。

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最終レースは微風。ブローを見る目、コース選択がポイントになりました。photo by Junichi Hirai

 日本大スナイプ3艇が、アップウインドで不利な右海面に向かい全チームが頓死状態に。また470級も中位置に低迷。反対に見事に微風を走りきったのが、関西学院大です。470級ではリーダー艇の笠井/股江が4位でポイントを稼ぎ、スナイプ級は2、3位と連続。第1上マークの回航順位の段階では、関西学院大が総合を逆転していましたが、最終結果はわからず。また、審問もあり、総合優勝はどちらの大学が手にするのか、まったくわからなくなりました。

 レースを終えて帰港後、審問がおこなわれ、正式な成績が発表されました。470級優勝は関西学院大、スナイプ級は日本大学、総合優勝は19点差で日本大学が獲得しました。日本大の総合優勝は2006年福岡小戸大会以来5年ぶりとなります。

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総合、スナイプ級優勝の日本大。photo by K.Nakajima

「最終レースの失敗は、正直に言ってあせりましたが、少しでもあげていかないと、と考えて走らせました。前日のミーティングでは特別なことは話していません。「目立ったレースはいらない。日大のセオリーで20番以内に得点を抑えよう」といつも通りのことを言いました。今年は江の島という土地柄、練習する機会の多い日大は有利だったと思います。それに、全日本女子のスナイプ優勝(稲垣/古屋)で勢いがつき、関東インカレ優勝、江の島オリンピックウィーク出場という流れもよかった。OBの方々の協力も大きかったです。今年のチームの特長は全員の意見を取り入れたこと。1年生の意見も吸い上げて、わかっているようなことでも全員で再確認しながら活動してきました」(小又友和・4年主将)

 名門校の復活です。今年は、渡辺整市監督のもとチーム首脳陣の強化策が光りました。新入生の大量獲得をおこない、社会人チームで活躍するトップセーラーとの合同練習やテクニカルサポートもおこないました。日本大の総合優勝は今回で11度目となります。

 470級の本命と言われていた日本経済大は、初日の失格でペースを崩して自滅し、関西学院大が王座を奪還。4連覇を目指した早稲田大は、最終日に見事な追い上げを見せましたが時すでに遅し。全日本インカレ新時代を予感させる江の島大会となりました。

 全6レースが微軽風戦となった全日本インカレ。このコンディションを予想するのはむずかしかったでしょう。次回はどの大学が頭角をあらわすのでしょうか。来年の全日本インカレは琵琶湖で開催されます。

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470級優勝、総合準優勝の関西学院大。「全員が笑顔でインカレを終えるのが目標でした。それに絶対にあきらめないこと。470チームは英語(失格)を叩かないセオリーを守れたのが勝因です。大きなミスもなく、いいレースができました」(笠井470リーダー)

------------
 最後に。

 最終レースが終わり、各校が船の積み込みや後片付けをしている時、ハーバーでひとりの女子選手を見かけました。関西大の4年生です。現在、関西大は夏におきた部内の不祥事により謹慎しています。不祥事の内容は上級生が下級生を殴り、怪我をさせてしまったこと。関西水域予選にも出場せず、全日本インカレには出場していません。

 「本当は最後のインカレになるはずだったから、プライベートで見に来ました。みんなにあいさつもしたかったし。いまは、部活動ではぜんぜん海に出ていません」。ヨット部最大級の関西大は全日本優勝に絡む強豪校です。来年、卒業してしまう彼女は最後のインカレで戦いたかっただろうし、勝ちたかったことでしょう。出場していたら…と何度もシミュレーションしたはずです。現在、関西大ヨット部は今後の活動に関して大学からの判断を待っている状態です。

 「じゃ、部員のみんなは普段何をしているの? 辞めた人もいる?」と聞くと、「いえ、ひとりも辞めていません。セーリングはできないけれど、室内で筋トレ。ミーティングも頻繁にしているから、部員同士はよく集まっています。いつでも活動を再開できるように準備してます。いまは、大学の判断を待っている状態ですが、部員の気持ちが離れているわけではありません。帰ったら幹部交代です!」と答えてくれました。

 昨年は立命館大が部内不祥事により、活動が一時休止されました。立命館大は今年から活動復帰。全日本インカレでは、元気な姿をみせてくれました。団体で共同生活をしながら活動することの多いヨット部は、体育会気質のクラブ活動です。上下関係にきびしい部分もありますが、これは海という自然環境で活動するゆえ、統率が取れることが安全にもつながる良い一面でもあります。しかし、行き過ぎる面があることは否定できません。

 関西大のいない全日本インカレはさびしかった。なるべく早い活動復帰を願います。

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昭和8年(1933年)から続く全日本インカレ。2012年優勝旗を掛けた戦いは、すでにはじまっています。photo by Junichi Hirai

◎第76回全日本学生ヨット選手権 特設サイト
http://alljapancollegesailing.com/

◎バルクヘッドマガジン記事
大会初日 ノーレース全日本インカレ
2日目 軽風江の島、日本大首位に
3日目 軽風江の島、明日最終決戦
最終日 日大優勝インカレ成績速報

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2011年11月06日

日大優勝インカレ成績速報

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470級最終成績。1位関西学院大、2位日本大、3位早稲田大、4位法政大、5位慶応大、6位日本経済大

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スナイプ級最終成績。1位日本大、2位早稲田大、3位同志社大、4位慶応大、5位関西学院大、6位福岡大

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総合成績。1位日本大、2位関西学院大、3位早稲田大、4位慶応大、5位同志社大、6位立命館大

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江の島全日本インカレ総合優勝を果たした日本大。福岡小戸大会以来、5年ぶりの総合優勝です。photo by Junichi Hirai

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2011年11月05日

軽風江の島、明日最終決戦

 江の島全日本インカレ3日目。今年のインカレは、いまのところ風に恵まれていません。大会初日はノーレース。2日目は軽風、微風。そして本日は朝から無風です。ハーバーに掲げられた各大学の校旗も風になびかず、なすすべがありません。結局、午前中は陸上待機となりました。(BHM編集部)

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前日の大量BFDのせいか、大きく凹んだスタートライン。photo by Junichi Hirai

 本日は土曜日のため、たくさんの大学ヨット部卒業生が応援に掛けつけていました。江の島開催ということもあり、陸も海も通年よりも人が多くにぎやかです。海上では、サポートボートはもとより、ハリヤードで校旗をあげた応援クルーザーが多数あり海上は交通渋滞に。バルクヘッドマガジンは国内のヨットレースを数多く取材していますが、やはりインカレは特別な雰囲気があります。これほどまで選手だけでなく、関係者が注目するヨットレースは他にありません。

 さて、風は昼前から南にまわり、シーブリーズの風でスタートしました。前日のブラックフラッグによる多数の失格が効いたのか、スタートは消極的。470、スナイプともゼネリコすることなく、軽風のなか2レースを消化しました。

 大会初日を両クラス、総合暫定1位で勢いに乗る日本大は、抜群の安定感を見せています。昨年の蒲郡大会では、大会2日目まで総合1位に立ちながらも、失格による失点に泣きました。今年は昨年の悔しさを払拭すべく優勝を狙います。

 また、470級は関西学院大が日本大を逆転。本命の日本経済大は大会2日目に2艇がリコール、ブラックフラッグにより失点が重なり、現在5位に低迷しています。スナイプ級は依然、日本大が首位を保守。明日の最終日を前に成績は下記のとおりです。最終日は12時が最終予告信号となります。何レースできるでしょうか?


全日本インカレ3日目、ダイジェスト映像。撮影:K.Nakajima / DailySailing.com

◎全日本学生ヨット選手権 大会3日目成績
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470級
1 関西学院大 242点
2 日本大 254点
3 早稲田大 317点
4 慶應大 355点
5 日本経済大 358点
6 法政大 361点

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スナイプ級
1 日本大 203点
2 同志社大 297点
3 早稲田大 318点
4 慶應大 323点
5 関西学院大 336点
6 立命館大 366点

総合
1 日本大 457点
2 関西学院大 578点
3 早稲田大 638点
4 慶應大 678点
5 同志社大 703点
6 立命館大 779点

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日本大470チームは1年生を大抜擢。スキッパー2人、クルー1人が1年です。写真は植木(3年)/清原(1年)。photo by K.Nakajima

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470級トップに出た関西学院大。photo by K.Nakajima

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大会3日目も軽風。最終日の風に期待です。photo by K.Nakajima

◎第76回全日本学生ヨット選手権 特設サイト
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2011年11月04日

軽風江の島、日本大首位に

 全国の水域予選を勝ちに抜いた470級24校、スナイプ級24校が集結。学生日本一を掛けて競う全日本学生ヨット選手権が江の島で開催されています。大会初日は風が弱く、レースがキャンセルされたため、本日大会2日目が実質のレース初日となります。(BHM編集部)

 早朝の江の島沖は7〜9メートルの北東風。絶好のコンディションを期待して出艇しましたが、強い潮の影響と選手の気負いからか何度もゼネリコを繰り返し、まともにスタートできません。第2レースのスナイプ級では14艇がブラックフラッグに掛かる波乱となりました。風は、気温の上昇とともに風が弱くなり、レースは微〜軽風戦に。そのなかで、目立って前方を走っていたのは、関東インカレを制した日本大です。470級、スナイプ級ともに低得点に抑えて両クラス、総合トップに立ちました。

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インカレ名物の応援部隊。選手をもり立てる応援が江の島に響き渡ります。photo by Junichi Hirai

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出艇前に円陣を組んで気合を入れる明治大。photo by Junichi Hirai

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470、スナイプともに1位で総合1位に立った名門・日本大。今年は部員増強に成功。監督、コーチ陣も力が入っています。photo by Junichi Hirai

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第1、第3レースでトップを果たした同志社大の西村/柳林。同大学は昨年から全日本対策として江の島の大会に積極的に遠征してきました。photo by Junichi Hirai

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最終レースが終わり、ハーバーに着艇する頃には日も落ち…。明日大会3日目も軽風が予想されます。photo by Junichi Hirai

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大会2日目470級成績

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大会2日目スナイプ級成績


大会2日目ダイジェスト映像です。撮影:K.Nakajima / DailySailing.com

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2011年11月03日

ノーレース全日本インカレ

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 11月3日、江の島で開幕した第76回全日本学生ヨット選手権。大会初日は天気予報通りに風弱く、午前中は陸上待機に。南に風がまわりシーブリーズを期待して出艇したものの、風は安定せず。午後2時過ぎにスタートを試みましたが、弱い風と逆潮でスタートラインを切れる状態になく、初日のレースはキャンセルされました。風が弱く、待機時間が長かったこともあり、緊張のほぐれた選手たちの表情が印象的でした。大会は6日まで開催されます。(BHM編集部)


大会初日のダイジェスト映像です。総合3連覇中の早稲田大主将、470級3連覇中の日本経済大主将のコメントもあります。撮影:K.Nakajima / DailySailing.com

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2011年10月29日

全日本インカレ展望(3)

2011年全日本インカレ展望と解説・スナイプ級

 このクラスを2連覇中の早稲田大は、春先からいきなりレギュラー・スキッパーに抜擢されたルーキーの成績が安定せず、シーズン当初から苦戦が続いた。関東インカレでは、その三番艇のスキッパーに前島雄太(4年・早大学院)が起用され、陸に上がってから日大の逆転を許したものの、なんとか3艇が着順を無難にまとめてフィニッシュするという、昨年までの「早稲田らしい」戦い振りが久々に復活したのは明るい材料だ。(文/外道無量院)

 クラス2連覇の生え抜きメンバー・加藤文弥(3年・海津明誠)、今シーズンに470級からコンバートされた横田敏一(4年・中村三陽)の1、2番艇スキッパー陣は計算が立つだろうから、井阪智(4年・早大学院)、小林誠(4年・関東国際)というクラス2連覇を経験してきたクルーが、上手く経験の少ない3番艇をリードして走らせられるかに浮沈が掛かる。

 その早稲田を関東インカレで破って優勝した日本大。小又友和(4年・霞ヶ浦)/稲垣奈巳(4年・海津明誠=今年度全日本女子インカレ・チャンプ)組を中心に、堀内宣栄(4年・吉田)/塩谷涼(1年・高松工芸)組、安藤嶺(3年・別府青山)/小野新(4年・土浦日大)組で戦った。微風〜軽風下のみの3レースだけであったが、西宮敬宏(3年・霞ヶ浦)を小又艇のクルーに起用して、稲垣をスキッパーで使うオプションもあるだろう。また、吹けば、早稲田との差はより開いた感もある。「陸に上がってからの逆転」も、結果的には順当に収まったものなのかも知れない。

 一度も開催地の蒲郡に姿を見せなかった昨年とは異なり、今年は東日本スナイプ、関東470フリートのレースや直前のオリンピックウィークという江の島でのレースに積極的に遠征し、関東勢他と手合わせしてきた関西学院大。エースで主将の西尾将志(4年・関学高等部)、小栗康弘(2年・中村三陽)という昨年来のレギュラー・スキッパーに加え、3番艇の若竹翔平(3年・別府青山)の成長・安定振りがチーム力向上に大きく貢献している。

 クルーは、経験豊富な辻川亮太(4年・中村三陽)を筆頭に、スキッパーも出来る多田鉄平(4年・尼崎北)、岩見翔太(4年・伊川谷北)、太田亮(3年・赤穂)、山本千紗(3年・追手門学院)、末繁まゆ(2年・別府青山)ら、豊富な部員の中から「風域対応」で起用出来そうなのも強みか。

 昨年から度重なる江の島遠征をしつこいまでに続けて来た同志社大。「学生No.1」の呼び声高い西村秀樹(3年・中村三陽)は、不動のエース・スキッパーに成長。2番艇のスキッパー・辰巳慶斗(4年・履正社)は、大学入学後の2年生から入部してヨットを始めたにもかかわらず、1年後の昨年インカレからは堂々と名門・同志社のレギュラー・スキッパーの座を占め続ける。江の島オリンピックウィークでは、荒川淳一(3年・吉良)をクルーに乗せ、並み居る社会人強豪選手を尻目にトップフィニッシュ(PTPはご愛嬌か?)を含んで、同僚の西村秀樹(前出)/柳林俊(2年・洛南)組を退けて学生チームではトップの4位と健闘した。

 さらに、3番艇スキッパーの垣野正人(1年・清風)が急激に力を付けていることからも、ここに来て急上昇の要注意チームだ。インカレ翌週に同じく江の島で行われる全日本スナイプまで現地に居続けるという。1ヶ月近い長期滞在の選択が、「吉」と出るか「凶」と出るか?

 日大や同志社と同様に、「名門復活」へ向けて懸命の努力が続けられる福岡大。今年は、サバイバル3レースのみとなった蒲郡・全日本個選で、九冨正規(4年・高松工芸)/牟田知洋(4年・唐津西)組が2位、丸子喬央(3年・大分鶴崎)/筌瀬省吾(2年・福岡舞鶴)組が5位と非常によく走った。残る江藤健太(3年・嘉穂)/長野太一(4年・熊本北)組(全個は21位)のがんばり次第では、久々に熱狂的なOB諸兄を大いに喜ばせる結果をもたらすかも知れない。

 個選の条件があまりに極端だった事から、スグに「優勝候補筆頭」、とはできなかったものの、久々に期待は大きい。「吹けば速い」のは証明済みだ。強風シリーズとなれば、一気に主役に躍り出る可能性は高い。あとは、良い風が吹き続けることを祈るのみ。

 2008年にクラス初優勝を飾った鹿屋体大。9月のサバイバルな全個では、2番艇の鈴木章央(2年・碧南)/久保風太(2年・鎌倉学園)組が優勝して周囲を驚かせた。エース艇の進貴裕(4年・中村三陽)/平野真未(1年・邑久)組も4位と大健闘。残る岡美江(4年・啓明学院)/浜尾英明希(3年・岡山理大付))組は同じく17位だが、それでも女子スキッパーとしてはトップ。ここも、強風シリーズともなれば、一気に優勝戦線に加わってきそうだ。

 昨年のシーズン後半は姿を見ることができなかった立命館大。完全優勝した近北インカレのスコアでは、470級以上にスナイプ級の安定したスコアが目立った。全日本女子インカレで9月に女子チームが葉山に来たくらいで、江の島には全く誰も姿を現さなかった事がどうでるかが微妙だが、曽和慎也(4年・中村三陽)、中武唯(4年・博多女子)、柳沢慎太郎(3年・逗子開成)と揃える3名のスキッパーは、力的に関東勢や関西学院大、同志社大に引けを取っているとは思えない。ブランクを克服し、混戦に強い伝統が生きていれば上位進出も可能だ。

 2年連続での「関東インカレ4位」は非常に立派な横浜国大。その原動力となったエース艇・高曽陽平(4年・逗子開成)/長橋裕明(4年・函館ラ・サール)組、2番艇・高橋周大(4年・国学院久我山)/丑澤拓夢(4年・江戸川学園取手)組は、全国レベルの上位校にも引けを取らず、課題の3番艇がどこまでがんばれるかが大きなポイント。1・2番艇が実力どおりに走り、さらに3番艇ががんばれば、昨年の「金沢大6位入賞」を上回る結果を出せる可能性は充分にある。その健闘に注目したい。

 「ノリ」の良い甲南大にも注目だ。関西インカレでは、関西学院大に次ぐ2位とはいえ、大差をつけられた。しかし、ここ数年、部として盛り上がりを見せ、徐々にではあるが結果も向上してきている。ここは、同志社同様に、しかも、状態ではかなり上回る「ピアソン艇」を揃えている。ハード的には既に「全国一」を達成済みか? 9月の全日本女子インカレでは、直前週の関西インカレでの激闘の疲れもあったか、本来の力が出せなかったが、それでもようやく疲れも癒えた最終日にエース格の善本万里子(3年/高松商・今年度関西女子インカレ・チャンプ・スキッパー)が、「1・1」と爆走して総合3位とジャンプアップしたのが印象的であった。

まとめ
 かなりの混戦。各チーム、(1) 得意な風域・コンディションでどれだけ多くレースが行われるか、(2) インカレ特有の「運・不運が左右するレース」で「運」をつかめるか、(3) 強風下での艇トラブルや、微・軽風下でのケース、などの要因で、順位が大きく変動する可能性がある。予想としては、同志社、日大、そして関学の3チームが他を僅かにリード、と結論した。

 同志社は、自らのみが持つ「総合4連覇」に並ぼうとする早稲田の総合優勝を阻止するため、このスナイプで大差をつけておきたいところだろう。加えて、オリンピックウィーク開始前から、全日本スナイプ終了までの1カ月近い長期滞在が、逆に裏目に出る危険はあるのだが、その意気込みを買って本命に評価。同志社が自力で早稲田の4連覇を阻止しようとするなら、スナイプでのクラス優勝が必要条件か?

 対抗は、関西学院、そして単穴(本命・対抗をまとめて負かせる3番手)を日大とした。しかし、その差は極くわずか。その「3強」を追う早稲田、立命館、福岡、鹿屋体という展開を予想する。

 「総合4連覇」が大目標の早稲田にとって、現実的にはかなり難しそうな「クラス3連覇」は譲っても、スコアでは大きくは負けられないところだ。順位よりも手堅く得点差重視の戦いをしてくるだろう。一方で、「名門復活」を標榜している日大は、縁起の良い地元開催に乗じ、スナイプで優勝できれば、総合にもつながりそうで、一挙に「優勝旗2本」と、がんばりたいところか?

 関東インカレ3、4位の中央と横浜国、そして関西インカレ2位の甲南は、全日本の舞台でどこまで健闘できるかに注目したい。

◎・・・・・・・・同志社大
〇・・・・・・・・関西学院大
▲・・・・・・・・日本大
△・・・・・・・・早稲田大
△・・・・・・・・福岡大
△・・・・・・・・立命館大
△・・・・・・・・鹿屋体大
注目・・・・・・中央大、横浜国大、甲南大

※なお、恒例により、「2011年・展望特別版 」を希望者にのみ配信する。希望者は、件名に特別版希望と記入し、本文欄に何かしらのコメントを添えて(件名・本文欄が空欄だとSPAMと判断されて届かないので)QZT00265★nifty.ne.jp(★マークを@に替えて)に、10月末日までメールにて要求の事。折り返し、11月2日に「2011年展望特別版」を配信する。

江の島全日本インカレ展望と解説(1)プレビュー
江の島全日本インカレ展望と解説(2)470級

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2011年10月28日

全日本インカレ展望(2)

2011年全日本インカレ展望と解説・470級

 日本経済大は、このクラスで現在3連覇中。2003年西宮インカレでデビュー以来、負けたのは2005年(江の島)と2007年(琵琶湖)の2回のみで、あとは出場した8回中で6回の優勝を遂げている。勝率7割5分を誇る「常勝軍団」だ。(文/外道無量院)

 今年も、土居一斗(2年・福岡第一)/磯崎哲也(1年・福岡第一)組を中心とし、岩下哲也(2年・長崎鶴洋)、今村亮(3年・羽咋工)、徳重エリカ(4年・錦港湾)の3人のスキッパーが残る2つの椅子を激しく争う。クルーは、内野航太(4年・長崎鶴洋)、外薗潤平(3年・鹿児島商)が他をリードも、控えに石井裕介(2年・邑久)、安田真世(4年・博多女子)、橋口修三(2年・長崎鶴洋)などがひしめき合っている。どちらにしても、万全の体制だ。470級・クラス4連覇・通算7回目の優勝を確信して江の島に乗り込んで来るのは間違いない。

 日経大勢5艇が参加した8月の全日本個選は、台風通過と重なり、最終日にようやくサバイバルな条件下で3本のみ実施、という極端な条件だった。エース土居艇が「1・1・1」のパーフェクトを達成したのを筆頭に、岩下艇・2位、今村艇・3位、徳重艇・5位と、上位5艇中にレギュラー3艇に余る4艇を連ね、昨年の蒲郡・全日本インカレ同様に「格の違い」を見せ付けた。

 「インカレ前哨戦」として注目された江の島オリンピックウィークでも、風が途中で大きく振れ、かつその後に極端に弱まった第4レースと、スタートからに第1マークまでに大きく振れた第5レースの変則的な2レース以外では、学生チームとしてNTクラスに絡むシーンを見せたのは彼らだけだった。

 今年も、他の学生チームとは「違うステージ」にいるような感がある。はたして、「日経大470特化軍団」に伍して戦えるチームの出現はあるのだろうか?

 ゲンの良い江の島開催に名門復活を期す日本大。武次裕太郎(4年・長崎総科大)、中村睦宏(1年・中村三陽)、植木剛史(3年・磯辺)のレギュラー・スキッパーに、井嶋清芳(1年・霞ヶ浦)がここに来て急成長。虎視眈々と出場の機会を伺う気配だ。クルーも、高木優子(4年・海津明誠)、芹澤暢孝(4年・土浦日大)、清原遼(1年・中村三陽)、芳田翔平(4年・中村三陽)と揃えるメンバーは、この春よりほぼ不動の布陣。

 不本意な成績に終った昨年の蒲郡インカレ終了直後から、「名門復活」へ向け、渡辺整市監督を筆頭に多くのOBが一丸となって強化に励んで来た。このクラスは関東インカレでは早稲田大に僅差で敗れての2位ではあったが、微〜軽風下のたったの3レースのみだった事、良い風が吹いた江の島オリンピックウィークのレースでは、中村/清原組のルーキーコンビで9位(学生チーム内では3位)と健闘したのをはじめ、総じて巻き返しが確認できたことなどから、それほど気にしなくて良いだろう。

 その日本大を関東インカレで破ってクラス優勝した早稲田大。大きな期待を背負って入学し、春先からレギュラーに起用されて来た期待の新人スキッパーが、夏になって退部(退学)してしまうという大きな痛手を負った。しかし、微・軽風に助けられた感はあるものの、その穴を2年連続関東女子インカレ・チャンプの山口祥世(2年・長崎工)が見事に埋め切った結果だ。

 市川航平(3年・早大学院)、西村元(4年・清風)という昨年来のレギュラー・スキッパーはある程度の計算が立つだろうから、エース・クルーの大矢勇輝(4年・清風)が、若い山口をいかにリードできるかがポイントとなろう。

 また、春先はスナイプに乗っていた下平悠夏(1年・逗子開成=2009年FJ級世界チャンプ・スキッパー)が、秋から470に乗り代え、出場の機会を伺う気配。残るクルーは、谷口柚香(2年・長崎工)、谷口諒介(2年・桐生)、木村耕太郎(4年・早大学院)、坂和陽介(4年・鎌倉学園)と、レギュラー争いは熾烈だ。

 水域内のライバル・関西大の欠場もあり、2位以下に歴史的大差をつけて関西インカレを圧勝した関西学院大。日本経済大と死闘を繰り広げた2年前までの「爆発力」は全く消え失せたが、笠井大樹(4年・啓明学院)、西尾駿作(2年・関学高等部)、松下結(3年・長崎工=今年度全日本女子インカレ・チャンプ)のレギュラー・スキッパー3名の間に、力の差は全くない。

 クルーは、俣江広敬(2年・関学高等部)を筆頭格に、伊川潤哉(3年・桃山学院)、溝上遣斗(3年・中村三陽)、疋田大成(1年・別府青山)、森本起代(4年・東大谷)、中川千晶(2年・長崎工)らで男女問わずに豊富。さらに、大怪我をして戦線離脱していた佐藤就(2年・中村三陽)の復帰が間に合えば、もう一段の地力アップか? 今年は特に、出ていれば間違いなく有力候補に挙げられたであろう、ライバル・関西大の分までがんばって欲しいものだ。

 近畿北陸水域を完全優勝で制した立命館大。昨年のブランクの影響が解消されているかが大きなポイントだ。遠征も少なく、漏れてくる情報が少ないのも却って不気味な存在。過去、「本命不在」とか、「混戦」と言われた年には不思議と強い。ハイスコアの混戦になるとチャンスか? しかし、余計なお世話だろうが、高校時代までの経験歴、適性、体格などに関係なく、「1~2年生はクルー、3年生からスキッパー」、という昔ながらのスタイルを頑なに踏襲する事が、もう一段のチーム力アップへの「足かせ」にはなってはいないかと感ずるのは私だけだろうか?

 水域インカレで立命館大に敗れて2位の同志社大。ここは、伝統的に誰もが認める「実戦巧者」。「弱い」と言われる年も、秋も深まる本番までには何とか仕上げ、必ず入賞圏内外には顔を出してくる。江の島オリンピックウィークでは、「インカレ的」な変則レースとなった第4、第5レース(内容前述)で、ナショナルチームを差し置いてどちらも同志社勢がトップフィニッシュして周囲を驚かせた。

 徳重樹(1年・中村三陽)/東野竜弥(3年・大阪国際大高田)組と奈良大樹(2年・別府青山)/西野裕太朗(1年・清風)組だ。流石にインカレ巧者、勝負強い面を見せたな、とも評価できるし、反面、それでも総合順位となると浮き上がってこれないのが、まだまだ「全盛期」との違いと言えば違いか? 残る、豊田華世(2年・別府青山)/立石和也(3年・高松西)組を含め、スキッパーは全員が下級生と若いチーム。

 私がオリンピックウィークで見て感心したのは、「当てたトップフィニッシュ2艇で2回」よりも、クルー全員を大学ヨット界随一とも思える長身者で揃えていた事の方だ。インカレ本番まで江の島に居残り続けるという気迫で、どこまで追い込んでくるか? 下級生中心の若いチームだけに、序盤戦の入り方が特に重要だろう。

 昨年は日経大に次ぐクラス準優勝と大健闘した慶應義塾大。今シーズンは、これまでエース・スキッパーとエース・クルー2名のキープレーヤー3名の卒業の穴を埋めきれず、関東インカレでも早稲田にダブルスコアの大差をつけられての4位と低迷した。そうは言っても、秋山玄(4年・慶應藤沢)、飯野啓太(3年・慶應義塾)のスキッパー2名とエース・クルー小川晋平(3年・慶應義塾)は、日経大に次ぐ「日本二」の残存メンバーだ。何とか奮起して、昨年の再現を期待したいところ。全日本インカレ初舞台となるスキッパー・西内翔(3年・慶應義塾)と、クルーの小野正人(3年・山手学院)、森健悟(2年・渋谷教育学園渋谷)らが、どこまで昨年の域に近づけるか?

 他では、私学勢の多い関東水域、関西水域、近畿北陸水域で、その私学勢を破って出場する横浜国大、大阪大、金沢大と、九州水域でこのクラスでは福岡大を破って2位で出場してくる九州大の国立4校の対決にも注目したい。実は、高校時代から(一部ジュニア時代より)の経験者の名前も散見でき、セレク組で固める私学勢と言えども侮れない存在だ。

まとめ
 ハッキリ言って、昨年以上に日経大とその他の差が広がった感は強い。日経大優勝の予想は簡単だが、2、3番艇へのスキッパー起用が誰になるのかを予想するほうは難しい、と言ったら「趣旨」違反か?

 複数艇が一挙に「英語」を叩くなど、余程の大きなアクシデントでもない限り、「クラス4連覇」は固いだろう。

 当然に焦点は2位争いとなるが、関東勢同士の比較では、日大を早稲田より上位にとった。他の水域勢では関学大が有力とみて4番手評価。しかし、2番手〜4番手の差はないと言って良いほど少ない。

 以下、これもあまり差はなく昨年2位の慶應義塾、インカレ巧者の同志社、「部員13名」と少人数ながら関東インカレ3位とがんばった中央、「スナイプ落選」で470級に集中できる法政、そして復活した立命館の順に評価した。

◎・・・・・・・日本経済大
〇・・・・・・・日本大
△・・・・・・・早稲田大
△・・・・・・・関西学院大
△・・・・・・・慶應義塾大
△・・・・・・・同志社大
△・・・・・・・中央大
△・・・・・・・法政大
△・・・・・・・立命館大
注目・・・・・大阪大、九州大、金沢大、横国大の国立勢内の争い

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江の島全日本インカレ展望と解説(1)プレビュー

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2011年10月27日

全日本インカレ展望(1)

2011年全日本インカレ展望と解説・プレビュー

 3月11日の東日本大震災で始まった2011年シーズンもいよいよ大詰め。全国から各クラスに24チームが江の島ヨットハーバーに集い、今年も11月3〜6日の4日間(レース実施日)で、学生ヨットの総決算、大学日本一を争う全日本学生ヨット選手権(全日本インカレ)が行われる。(文/外道無量院)

 出場校は以下の通り。なお、カッコ内は選出水域で、北から順番に並べてある。また、同一水域は、水域大会成績順になっている。

470級
室蘭工大(北海道)、新潟大(東北)、早稲田大(関東)、日本大(関東)、中央大(関東)、慶應義塾大(関東)、法政大(関東)、明治大(関東)、横浜国大(関東)、東京海洋大(関東)、愛知大(中部)、愛知学院大(中部)、立命館大(近北)、同志社大(近北)、金沢大(近北)、関西学院大(関西)、近畿大(関西)、大阪大(関西)、広島大(中国)、山口大(中国)、徳島大(四国)、日本経済大(九州)、九州大(九州)、福岡大(九州)

スナイプ級
小樽商大(北海道)、東北大(東北)、日本大(関東)、早稲田大(関東)、中央大(関東)、横浜国大(関東)、慶應義塾大(関東)、明治大(関東)、明海大(関東)、立教大(関東)、名古屋工大(中部)、三重大(中部)、立命館大(近北)、同志社大(近北)、金沢大(近北)、関西学院大(関西)、甲南大(関西)、近畿大(関西)、広島大(中国)、岡山大(中国)、香川大(四国)、福岡大(九州)、鹿屋体大(九州)、九州大(九州)

 江の島で全日本インカレが初めて開催されたのは、1967年(昭和42年)の第32回大会。東京五輪開催から3年が経ち、日本のGNP(国民総生産)が「世界第2位」となった年であった。GNPに代わってGDP(国民総所得)が国際指標となった現在、今年はそのGDPで中国に抜かれ、スポーツ各競技や各種産業分野でも、アジアの大国・中国だけでなく隣国の韓国にも推され気味だ。

 江の島初回開催当時は、スポーツ全般でのアジアNo.1の地位は不動だったし、経済面を中心に日本全体が右肩上がり。元気がよく、将来への希望にも満ちた、現在とは対照的な時代でもあった。

 東京大学ヨット部OBで、ローマ五輪スター級代表選手であった故・山田水城氏設計の江の島ヨットハーバーのヨットハウスも、建築後50年近くが経って建替えが決まっている。急遽、津波対策を盛り込むことになり、計画は約1年間延期されたが、このインカレ終了後のほぼ1年後には、今回参加する各大学が艇を置く場所に新しいヨットハウスの建設が始まり、その新ヨットハウス完成後には見慣れた現在のヨットハウスが取り壊される。東京五輪開催時のヨットハウスは、関東地方以外の多くの人々にとってこれで「見納め」となるかも知れない。

 「2011年江の島インカレ」の思い出・記憶とともに、1964年・東京五輪開催時のオリジナル・ヨットハウスの姿も、参加した選手・OB諸兄の心の中に長く刻まれていく事になるだろう。余談だが、故・山田水城氏は、三戸浜の前・早稲田大学ヨット部合宿所(小島合宿所)の前に建てられている「早風の碑」の設計者でもある。早稲田大ヨット部の現役選手や若いOB諸君、知っていただろうか?

 さて、現在の470級・スナイプ級・総合優勝の表彰形態になった1979年(昭和54年)以降には7回あった関東(江の島6回・森戸1回)開催で、日本大がクラス優勝7回、総合優勝4回と圧倒的な強さ・相性の良さを発揮している。ここ数年、「名門」としては不振を続けてきたが、今年の関東インカレで僅差ながらも5年ぶりに早稲田大から優勝旗(関東インカレでは、「総合」のみ優勝旗がある)を取り戻した日本大の復活は成るのだろうか?

 一方で、470級で日本経済大の4連覇、スナイプ級では早稲田大の3連覇、そして同じく早稲田大の総合4連覇が掛かる大会である。それぞれが連覇達成となるか、それとも地元開催に強い日本大がそれを阻止するのか、あるいは他に優勝を奪取していく大学が現れるのか?

 すでに、日本経済大の「470級クラス3連覇」はレコード。「同一クラス連覇記録」として、1983年(昭和58年)第48回江の島大会〜1986年(昭和61年)第51回小戸大会間に達成された、日本大の「スナイプ級4連覇」が1回あるのみだ。日本経済大が今年、470級4連覇達成となれば、「同一クラス連覇記録」としても日本大の記録とタイとなる。

 また、早稲田大が総合4連覇達成となれば、1985年(昭和60年)第50回江の島大会〜1988年(昭和63年)第53回広島大会間に同志社大が達成した記録とタイとなる。

 それでは、470級/スナイプ級の各クラス別と、総合の有力校を紹介しながら展望してみよう。

※次回、2011年全日本インカレ展望と解説・470編へ続きます。

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2011年10月16日

関東インカレ決勝成績

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10月14〜16日に葉山沖で開催された「第78回関東学生ヨット選手権・決勝」の成績です。470級は早稲田大、スナイプ級は日本大、総合優勝は日本大が飾りました。

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470級成績

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スナイプ級成績

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2011年09月26日

葉山女子インカレレポート

 全日本女子インカレ最終日。朝から吹きつける北風が秋本番を感じさせる葉山沖で、470級1レース、スナイプ級2レースおこなわれました。女子インカレは、個人戦、団体戦(本戦)と並んで「インカレ三大レガッタ」と呼べる注目の大会です。各大学も日本一の称号は重要な意味を持ち、実力校が真剣に女子選手の育成に力を注ぐようになりました。いまではどの大学でも女子はポイントゲッターです。(BHM編集部)

 この全日本女子インカレも今年で20回大会を迎える記念大会となりました。第1回大会は1992年(平成4年)のこと。プログラムに掲載されている優勝者一覧を見ると、懐かしさがこみ上げてきます。結婚して、苗字が変わっている女子選手も多く、「もう20年も経ったのか」と感慨深いものがあります。

11.09.25_08.jpg
19回大会までの優勝者一覧(※第1回大会優勝者のクルー氏名が違っているようです。備忘録として書いておきます。11/18 BHM編集部)

 さて、今年の全日本女子インカレ。インカレ本戦に比べて出場艇は少ないものの、選手たちは真剣そのもの。本戦は男子選手が加わるため、4年生女子はこの大会が最後になることもあって、彼女たちの緊張感は観戦者にも伝わってくるほどです。

 最終日は、曇天、北東の風のなか予定通り10時にはじまりました。470級は11ポイントのアドバンテージを持つ関西学院大の松下/森本が、「シングル」を目標に8位フィニッシュを決めて初優勝を飾りました。松下は小学5年で長崎ジュニアでヨットをはじめ、インターハイ女子ではソロ2位、3年時にはデュエット優勝を果たしたサラブレット。大学1年の時、ギリシアで開催された470級ジュニアワールドに今回のクルーの森本と出場しています。

11.09.25_06.jpg
「本当に運が良かっただけだと思います。風が上がると前を走っている選手のほうが全然速い。まわりがミスをしてくれて、わたしたちが残ったという感じです。きょう(最終レース)は10番以内が目標でした。レース中に自分を見失うこともあるので、“落ち着け、落ち着け”と言い聞かせていました」(松下・関西学院大3年。写真左)

「はじめから優勝を狙っていました。今回は団体優勝と470優勝ができて本当によかったです。まだ、よろこびの実感はありません。ヨットは大学に入ってから。高校まではクラシックバレエをやっていました。大学からはじめられ、打ち込めるスポーツをやりたくてヨット部を選びました。総合2連覇できて、後輩にいいバトンをつなげられました。来年もがんばって!」(森本・関西学院大4年)

 トップ日本大と2位関西学院大の得点が僅差のため、残り2レースで接戦が予想されたスナイプ級は、日本大の稲垣/古屋がわずか1点差で逃げ切り優勝を決めました。関西学院大の若林/山本は最終日2-2位、稲垣/古屋が3-3位。同点だった場合は、トップの回数の多い若林艇の優勝となる場面だけに、最終最後まで目が離せない展開となりました。

11.09.25_05.jpg
「スタートが苦手で、今回も全然でられなくて、全部追いかけるレースになってしまいました。それでも諦めないで1艇でも抜こうってクルーと話し合って。1位を取るコースじゃなくて、順当に以前を走れるコースを考えました。最終日は、関学が必ず抑えてくると予想していたし、スタートで失敗して前に出るのは厳しかった。自分と関学との間に1艇も入れないように、と考えていました。みなさんのおかげでいいレースができました。ありがとうございます」(稲垣・日本大4年。写真左)

「スナイプに乗ったのは大学に入ってから。監督、コーチ、稲垣先輩のおかげで勝てました。高校(山梨県吉田高校)ではヨット部でしたが、成績を残せなくて悔しい思いをしました。大学でがんばりたいと思って大学ヨット部に。これからもがんばります!」(古屋・日本大1年)

 バルクヘッドマガジンは、大会3日間、海と陸で取材していましたが、最終日のレース後に緊張から解放された選手たちのほっとした表情が印象的でした。次回のインカレは、11月初旬の全日本インカレ本番。その直前に江の島オリンピックウィーク(470ジュニアワールド予選も兼ねる)があり、主要大学の多くが参加するようです。バルクヘッドマガジンでは、今年も精力的に取材する予定です。お楽しみに!

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20回を迎えた全日本女子インカレ。東日本震災の影響があるなか、日建・レンタコムグループが今年も大会スポンサーとして応援してくれました。これまで日本女子が成長したのは、同社のバックアップがあったからこそ。20年間も女子インカレをサポートしてくれたことに感謝です。大会期間中は東日本震災の募金活動もおこなわれました

◎バルクヘッドマガジン記事
9月21日 全日本女子インカレ展望 1
9月22日 全日本女子インカレ展望 2
9月23日 全日本女子イン初日成績
9月24日 全日本女子2日目成績速報
9月24日 全日本女子インカレ写真
9月25日 全日本女子イン最終成績
9月25日 葉山女子インカレレポート

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2011年09月25日

全日本女子イン最終成績

 9月25日まで葉山港で開催された全日本女子学生ヨット選手権の最終成績です。470級は松下/森本(関西学院大)、スナイプ級は稲垣/古屋(日本大)、総合優勝は関西学院大が二連覇を飾りました。(BHM編集部)

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スナイプ級最終成績

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470級最終成績

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総合成績

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2011年09月24日

全日本女子インカレ写真

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葉山で開催されている全日本女子インカレ。大会2日目は軽風〜微風で470級4レース、スナイプ級3レースおこなれました。photo by Junichi Hirai

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全国予選を勝ち抜いた女子選手が集まりました。会場の葉山新港が一気に華やかに。photo by Junichi Hirai

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2日目も安定成績で首位をキープした松下/森本(関西学院大)。2009年ギリシア470ジュニアワールド日本代表チームです。photo by Junichi Hirai

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上位艇がハイレベルな技術を持っているのに対し、中位グループ以下は練習不足が見られます。大会初日、2日目とも「大胆過ぎる」オーバーセールが目立ちました。photo by Junichi Hirai

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スナイプ級トップは日本大の稲垣/古屋。フィニッシュラインのせめぎ合い等、巧みなハンドリングが際立っていました。photo by Junichi Hirai

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午前中に北東風で2レース。ここで風が止まって風待ち。3時過ぎに吹き出した南風でようやくレース再開です。スナイプ級は25日最終日に2レースが予定されています。photo by Junichi Hirai

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470級2位の山口/谷口(早稲田大)。第7レースではポートスタートを決めてトップフィニッシュ。photo by Junichi Hirai

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フィニッシュへ向かう470の壁に乗合漁船が猛スピードで通過。。。日本のマリン文化の、悲しくも貧しすぎる現実です。photo by Junichi Hirai

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昨年度470級優勝の徳重/安田(日本経済大)。第5、第6レースでトップ。第7レースもトップでフィニッシュラインを切ったと思いきや、ホーンは鳴らず。あまりにも大きいOCSの失点(31点)を抱えてしまいました。本大会ではインカレ本戦と同じようにカットレースがありません。photo by Junichi Hirai

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葉山女子インカレ成績速報

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全日本女子インカレ第2日目・スナイプ級成績

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全日本女子インカレ第2日目・470級成績

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2011年09月23日

全日本女子イン初日成績

 葉山港で開幕した全日本女子インカレ。大会初日は開会式後、午後から北〜北東の風で3レースおこなわれました。

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大会初日スナイプ級成績

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大会初日470級成績

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大会初日は470級、スナイプ級ともに関西学院大が首位に。写真は初日4ポイントでトップに出た470級の松下/森本。photo by Junichi Hirai

11.09.23_08.jpg
久々のハイクアウト賞は立命館大の中武/岡本。パフの強弱のある海面でスキッパークルーともにがんばっていました。BHM編集部は明日も撮影するので、上マーク周辺では気張ってハイクアウトしてください。photo by Junichi Hirai

◎バルクヘッドマガジン記事
9月21日 全日本女子インカレ展望 1
9月22日 全日本女子インカレ展望 2

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2011年09月22日

全日本女子インカレ展望 2

◎スナイプ級
 正規チームでもエース級の活躍を続けた昨年の1〜5位までのスキッパーが揃って卒業。「目の上のタンコブ」世代がいなくなって、フレッシュな新興勢力間でのタイトル争いとなる。(文/外道無量院)

 関東女子インを制し、関東個選でも男子勢を蹴散らして「準優勝」に輝いた稲垣奈美(4年・海津明誠)/古屋佳帆(1年・吉田)組(日本大)。稲垣は、インターハイチャンプの経歴も持つ逸材で、このクラスでは内外ともに昨年までは1つ上の層が厚く、タイトル奪取には最後のチャンスとなったが、ぜひとも手にして卒業したい所だろう。

 また、このところ男女/個人/団体を問わず、「日本一」のタイトルから遠ざかっている名門・日大ヨット部としても、ここはまずひとつを取り戻すチャンス到来だ。今年の「本命」に指名する。

 昨年は、出場叶わずに涙を飲んだ立命館大の中武唯(4年・博多女子)。実は他大会との併催で出場艇も少なく、目立たないタイトルではあるが、昨年の部活動自粛直前時期に木内蓉子(当時・早稲田大)を破って「全日本女子スナイプ」の女王に輝いている。こちらも、自分自身が最終学年であるが、また同時に、470級で出場する日経大・安田真世と同様に廃部となった母校・博多女子高ヨット部の大学現役最後の世代としてもタイトルが欲しいところ。情報がないだけにクルーは推測となるが、麻田実夢(1年・芦屋)あたりを起用してくるか?

 今年の全日本個選優勝で一躍注目が集まる鹿屋体育大からは、1年生から正規チームでレギュラーを張る岡美江(4年・啓明学院)が、薄田成美(2年・高志)と組んで虎視眈眈とタイトル奪取を狙って登場してくる。卒業した昨年の1〜5位スキッパーの次、昨年6位の岡としては、タイトル奪取は、言わば「自分の番」でもある。本命に推した稲垣同様に最後のチャンス。お互いに燃えるモノもあるだろう。

 フレッシュな新興勢力の代表としては、早稲田大の山口優(1年・唐津西)/塩出真依子(4年・宝塚北)が筆頭か。山口優は新人ながら正規チームでのレギュラー争いでも椅子を確保しつつある。そうなると全日本インカレではクラス3連覇、総合4連覇のキーポイントともなりそうで、ここはタイトル争いとは別の意味でもその走りには注目したいところだ。

 他、中央大の久保彩夏(4年・平塚農)/本谷友香利(1年・羽咋工)組、明治大の山口紗生(3年・磯辺)/船橋咲子(1年・国立)、明海大の川戸志織(2年・碧南)/有銘一子(2年・沖縄尚学)・田上歩(2年・東海大二)あたりまでは入賞圏に手が届く可能性がある。

 関西学院大の若林沙優実(4年・星林)は、昨年の夏まではスナイプに乗っていたが、昨年の女子インカレ「総合優勝」狙いのチーム事情で夏合宿から470にコンバートされ、見事、1カ月の特訓で目論みどうりにその「総合初優勝」に貢献した。以後も470に乗り続け、今では正規470チームで松下とのレギュラー争いまでする腕前になった。

 今年の全日本個選にも470で出場し、サバイバルな全3レースとも完走し、15位(女子スキッパー2位)と健闘した。今年は「総合2連覇」が掛かるチーム事情からか、この女子インカレには再びスナイプに乗っての登場だ。昨年のチャンピオン・クルー・山本千紗(3年・追手門学院)と組み、1年ぶりのスナイプ対策も万全か? ヨット競技では耳慣れない言葉ではあるが、「ユーティリティー・プレイヤー」という表現を許されれば、彼女を置いて他にいまい。

 関西学院大からはもう1艇、樫原梨乃(2年・啓明学院)/末繁まゆ(2年・別府青山)組も出場。女子としては重量級なので、吹けば軽量の若林艇に代わっての上位進出もありそうだ。

 その関西水域でチャンピオンとなったのは、甲南大の善本万理子(3年・高松商)/梅田茜(3年・親和女子)組だ。7月上旬に開催されたその大会には、関西大勢も参加したし、そこでの「優勝」は素直に評価したい。2年ぶりに全日本インカレ出場を決めた正規チームでも今や、「エース」格である。全国の舞台でどこまで通用するか、その走りが楽しみなペアだ。

 また、このところスナイプ級男子では健闘が目立つ国公立勢(一般)。「女子でも」、という事で、東京海洋大の船原桃子(3年)/古川あずみ(3年))組と横浜国大の大藪美沙(4年・岐阜)/渡辺紀絵(2年・滝)組の健闘にも期待したい。

まとめ
 目の上のタンコブ世代が卒業で抜け、新勢力間での混戦。
◎・・・・・・・・稲垣/古屋組(日本大)
〇・・・・・・・・中武/麻田組(立命館大)
▲・・・・・・・・岡/薄田組(鹿屋体大)
△・・・・・・・・善本/梅田組(甲南大)
△・・・・・・・・若林/山本組(関西学院大)
△・・・・・・・・山口優/塩出組(早稲田大)
△・・・・・・・・久保/本谷組(中央大)
△・・・・・・・・山口紗/船橋組(明治大)
△・・・・・・・・樫原/末繁組(関西学院大)
△・・・・・・・・川戸/有銘・田上組(明海大)
△・・・・・・・・船原/古川組(東京海洋大)
△・・・・・・・・大藪/渡辺組(横浜国大)

◎総合
 昨年優勝の関西学院大と一昨年優勝の早稲田大が、それぞれにエースが卒業で抜けても優勝争いの主役の座を守れるか? あるいは、その前に女子インの看板だった立命館大、日本大、そして鹿屋体大の巻き返しなるか? いずれにしても、その5強の争いとなりそうだ。

 遠路を考慮して早めに現地入りし、20日には葉山での練習を開始して本番までに万全を期す鹿屋体大に比べて、いかに楽勝だったとはいえ、前週に3日間の関西インカレを戦った直後に長距離移動を挟んでの直前の現地入りとなる関西学院大は、コンディショニングの観点から少し評価を割り引いた。

 ちなみに、第6回大会からできた「総合優勝」の部での連覇は、7〜8回大会の立命館大、9〜10回大会の日本大、13〜14回大会の法政大(14回大会は立命館大と2校優勝)と過去3度ある。関西学院大が今年に連覇達成となれば史上4校目。

◎・・・・・・・鹿屋体大
〇・・・・・・・早稲田大
▲・・・・・・・関西学院大
△・・・・・・・日本大
△・・・・・・・立命館大

 以上、参加各大学の幸運と健闘を祈る。

◎バルクヘッドマガジン記事
9月21日 全日本女子インカレ展望 1

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2011年09月21日

全日本女子インカレ展望 1

 今春、一時はメインスポンサーの辞退も伝えられた今年で「20回目」を迎える全日本女子インカレであったが、執行部の懸命の努力により、無事に昨年までと同様に「日建・レンタコムカッップ」の冠大会として実施される事になった。素直にうれしい限りである。(文/外道無量院)

 この大会の優勝者に贈られる「ダイヤモンドのペンダント」は、既に、「学生女王」のシンボルでもある。今後とも、変らずにこの大会が続く限りをサポートしていただけたら幸いである。

 それでは、「学生女子日本一」を目指す各校・選手を紹介しながら、クラス別と総合の展望と解説をしよう。レースは葉山港をベースに9月23〜25日の3日間開催される。

◎470級
 昨年のチャンピオン、徳重エリカ(4年・錦港湾)/安田真世(4年・博多女子)組(日本経済大)の徳重は、5〜6名がしのぎを削る部内での激しい正規チームのレギュラー・スキッパー争いでも、その椅子を確保しつつある実力派。

 男子クルーと組んで出場した8月中国・ユニバーシアードで銅メダルを獲得し、サバイバルな状況下で3レースのみ実施された全日本個選でも男子に混じって5位(女子スキッパー1位)と健闘するなど、2連覇に向けて万全の構え。もう1艇の波多江慶江(3年・福岡第一)/畑山絵里(1年・星林)組を含め、「個選」に続き、ここでも日経大勢の1、2まで狙う構えか?

 470級の2連覇は、3〜4回大会の山下美香(法政大学)、10〜11回大会の近藤愛(日本大学・9回大会はスナイプ級で優勝)、そして、14〜15回大会の岩崎めぐみ(第一経済大学・現日本経済大)と過去19回の歴史の中で3度ある。史上4人目として歴史に名を刻むか?

 チームバランスや「1・2狙い」で、スキッパー/クルーの入れ替えがあるかも知れないが、徳重艇を本命に指名させていただく。

 九州勢では、他にも鹿屋体の杉浦友絵(4年・碧南)/堤優華(3年・青森工)も有力候補だ。部員不足で、男子を含む正規チームでは「スナイプ・片クラス」状態が続くため、また、九州水域ではこの女子イン予選もないために、表舞台への登場こそ少ないが、かなりの実力あるコンビと見る。強風ともなれば、全日本個選であっといわせた「九州旋風」がここでも吹き荒れることになるか?

 男女問わずに強力な日経大勢に対抗できる勢力として期待していた関西大勢のエントリーがキャンセルとなった事は誠に残念だが、そのライバル校・関西学院大からは、こちらも正規チームのレギュラーを確保しつつある松下結(3年・長崎工)が、後輩の中川千晶(2年・長崎工)をクルーに出場。

 関西女子インカレでは、後藤沙季(関大4年・別府青山)との優勝争いに僅差で敗れはしたが、大学は異なるが同じ水域の代表として、本大会に出場が叶わなくなった彼女達の分までがんばって欲しいものである。

 他の関西勢も、甲南大の神木欄(2年・芦屋)/上亜沙子(3年・親和女子)組や近畿大からの2艇・竹本安希(4年・星林)/上村理紗(1年)組、玉井翠(4年・芦屋)/原風歌(1年)組などの正規チームでのエース格が揃う。

 昨年、出場が叶わなかった立命館大が2年ぶりに姿を見せてくる。この女子インでは、「看板勢力」であった時代も長く、昨年不出場の鬱憤を晴らして欲しいものだ。なかでも松永貴美(4年・海津明誠)/吉岡美帆(3年・芦屋)組として出てくれば優勝争いに加わることもありそう。ただ、吉岡はクルーではなくスキッパーとして出てくるかもしれない。その場合、松永にとってはクルーが下級生となり不安か? 

 同志社からも、昨年来正規チームでレギュラースキッパーを張る豊田華世(2年・別府青山)/池田理恵(2年・同志社香里)組が出場してくる。女子同士での戦いなら、意地でも大きくは負けられまい。

 関東勢では、早稲田大の山口祥世(2年・長崎工)/谷口柚香(2年・長崎工)組が筆頭格。関東女子インカレを危なげなく2連覇し、今や山口は全日本インカレで「総合4連覇」を目指す正規チームでも堂々たるレギュラー格である。高校時代は、このコンビでインターハイ優勝も成し遂げており、得意の軽風条件が多ければ九州勢・関西勢を蹴散らして優勝まで狙えるか?

 その他の関東勢では、期待したい法政大の堤ひなた(3年・福岡第一)と明治大の成田有紗(2年・捜真女子)の両名に残念ながら大学入学以降の成長が全く感じられない。それならば、日大のベテランクルー・高木優子(4年・海津明誠)がリードする新人の持田由美子(1年・磯辺)の持田/高木組や、明海大の波田地由佳(2年・碧南)/又村彩(2年・大湊)などの新興勢力に期待か?

まとめ
 徳重艇の2連覇を阻止する勢力の出現はあるか?
◎・・・・・・・・・徳重/安田組(日本経済大)
〇・・・・・・・・・山口祥/谷口組(早稲田大)
▲・・・・・・・・・松下/中川組(関西学院大)
△・・・・・・・・・杉浦/堤組(鹿屋体大)
△・・・・・・・・・波多江/畑山組(日本経済大)
△・・・・・・・・・松永/吉岡組(立命館大)
△・・・・・・・・・神木/上組(甲南大)
△・・・・・・・・・竹本/上村組(近畿大)
△・・・・・・・・・玉井/原組(近畿大)
△・・・・・・・・・持田/高木組(日本大)
△・・・・・・・・・豊田/池田組(同志社大)
△・・・・・・・・・波田地/又村組(明海大)

※次回、全日本女子インカレ展望・スナイプ編、総合編へ続きます。

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ノースセールジャパン
トーヨーアサノ
SWING
コスモマリン
葉山セーリングカレッジ
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
VELOCITEK
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
エイ・シー・ティー
プラネット・グリーン
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ
シエスタ
posted by BULKHEAD at 13:51| Comment(0) | インカレ