2010年09月03日

開幕!小戸インカレ個人戦

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福岡小戸で開幕した全日本インカレ個人戦。ディスカード(捨てレース)がないため、他のヨットレースと違った緊張感があります。photo by Junichi Hirai

 9月3日、全日本インカレ個人戦が福岡小戸ヨットハーバーで開幕しました。1999年にはじまったこの大会は、毎年11月に開催される全日本インカレ(団体戦)と異なる個人戦です。出場するのは、全国の水域予選を勝ち抜いてきた470級45、スナイプ級46チームの実力選手たち。夏までの集大成となり、全日本インカレ前哨戦としてもとらえられています(レポート/バルクヘッドマガジン編集部。撮影協力:プレミヤザキ)。

 毎年、インカレ個人戦は愛知県蒲郡で開催されますが、今年の全日本インカレが同地で開催されるため、福岡小戸でおこなわれることになりました。例年、シングルハンド級もありますが、今年は参加が5艇に満たなかったために中止となっています。

 また、本大会では、インカレ個人戦ではめずらしく艇体計測もシビアにおこなわれました。470級は重量計測やブラックバンドの計測などをおこない、スナイプ級はマストホールの位置、バラスト位置のインスペクションしました。これは、より公平なヨットレースをしたいと考えるレース委員会の意志であり、また、選手にとっても普段なかなか計測する機会のない自艇の重量を知ることができ、よい刺激になったようです。

 大会初日は、午後よりレース開始。風の弱い予報でしたが、能古島方向からシーブリーズ(北風)が入り、10ノット前後のコンディションで3レースがおこなわれました。この水域で走り慣れている地元勢有利の予想どおり、レースがはじまると“博多育ち”の選手がぐいぐいとリードしていきます。

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開会式では、まず、国見全日本学連委員長より、前週の琵琶湖柳が崎の事故が報告されました。8月29日、近畿北陸予選の閉会式後、龍谷大(470級、総合ともに3位)ヨット部員2名が桟橋から海に飛び込み、おぼれてしまう事故がありました。1名は救助、1名は自力で泳ぎ無事でしたが、その際に助けようと飛び込んだ同大ヨット部の原田謙太さん(3年)が、水死してしまうという惨事がおきてしまいました。選手、関係者全員で、亡くなった原田さんへ黙祷を捧げ、二度とこのような事故を起こさないことを誓いました 。photo by Junichi Hirai
 
470級は、昨年の優勝者であり(続きを読む)
posted by BULKHEAD at 22:55| インカレ

2010年09月01日

インカレ個人戦展望・後編

全日本学生ヨット選手権・個人戦展望(2)
文・外道無量院

◎スナイプ級
 全国的に主要校でレギュラースキッパーの470級からスナイプ級へのコンバートが目立つ。その事も手伝って、470級とは違い、こちらはかなりの混戦模様だ。

 昨年、女子スキッパーとして史上初の個選チャンプとなり、今回、2連覇に挑む早稲田の木内蓉子(湘南・4年)は、今年も有力候補の一人。昨年は、スナイプ級ジュニア(U22)世界選手権・準優勝の木山典彦(当時・関西大、現・楽天)が、そのジュニア世界選手権出場中に行われた関西個選不出場のために、ここには出てこられなかった事に恵まれた感もあり、今年も勝ってすっきりとしたいところだろう。

 春先から初夏まではなぜか不調だったものの、強風となった東日本スナイプで並みいる社会人、男子スキッパー勢を相手に堂々の5位・学生間トップとなるなど、夏を迎えて完全復活の兆し。

 しかし、皮肉なことに、僚艇の古谷信玄(福岡第一・4年)が、その偉業達成に立ちはだかる一番の強敵となりそうである。今季は、春先からちょくちょくと部活を離れて複数回の海外遠征があり、帰国直後に練習不足で臨んだ関東個選ではあったが、それでも簡単に連覇して「格」の違いを見せつけた。加えて、今回は高校時代にさんざんに乗り込んだ開催地・小戸の特徴は良く知るだけにこちらを「本命」とする。

 関東勢では他に、国見優太(塾高・4年)、小島朋之(サレジオ学院・4年)の慶應勢、野村一真(唐津西・3年)、森本光晴(中村三陽・4年)の法政勢、明治の坂上佑真(日比谷・4年)などが有力候補だが、この中では、やはり開催地で高校時代を過ごした法政・森本と、他水域のように「ディスカードなし」なら優勝の計算がたった明治・坂上の470からのコンバート組2艇を代表格として取り上げたい。

 名門・日大からは、関東個選を女子ペアで戦い抜き、日大勢トップで通過してきた長塚亜紗子(追浜・4年)/稲垣奈巳(海津明誠・3年)組の名前を筆頭に挙げさせて頂くが、現実に女子ペアでの個選優勝は厳しいだろう。女子ペア固定の本当の狙いは、ここから2週間後に行われる葉山開催の全日本女子インカレの方だと読む。
 
関西水域勢では…(続きを読む)
posted by BULKHEAD at 00:37| インカレ

2010年08月31日

インカレ個人戦展望・前編

全日本学生ヨット選手権・個人戦展望(1)
文・外道無量院

 例年、この大会は蒲郡・海陽で開催されるが、今年は学生ヨット総決算の全日本学生ヨット選手権(全日本インカレ)が、その蒲郡・海陽開催という事で、個人選手権は福岡・小戸で9月3〜5日に開催される。

 ご存知の方も多いとは思うが、左手に見える糸島半島と、目の前に聳え立つ能古島に挟まれた水道から吹き込んで複雑に変化する風や、閉鎖的な海面に流込んでくる強くはないが複雑な潮流など、結構、クセのある水面で、総じて、地元勢、もしくは地元経験者が有利ではないか、というのが基本的・個人的な見解である。

 加えて、現在、沖縄付近にいる台風7号と、台湾付近で発生した台風8号がレース期間直前・中に接近する可能性もあり、今後の動きに注意が必要だ。また、「ボーナス得点方式」「ディスカードなし」という、選手にとっては、最終レースのフィニッシュまで一瞬たりとも気を抜く隙がなく、最後まで大逆転もアリの得点方法が採用されている。

 それでは、今年も各水域から有力な選手を拾って優勝候補の選手を展望してみる。

◎470級
 第一経済大〜福岡経済大〜日本経済大と、この4年間で3回も大学名を変えてきたが、ヨットに関しては全日本インカレで470級2連覇中、過去7度の出場中で5度の優勝、この個人選手権・470級に関しても、冨岡、宮川、飯束と異なるスキッパーで現在3連覇中と、不動・不変の三船・岡村コンビの指導体制に支えられ、「470級・クラス特化」で圧倒的な強さを見せる日本経済大勢は今年も健在である。

 九州個選では、1〜4位と6位を独占。指導陣の母校である、名門・福岡大勢をシャットアウトし、創部史上最多の大量5艇を送り込んでくる。そういえば、古い話にはなるが、監督・三船和馬が、小松一憲(1976年モントリオール五輪470級代表、1977年470級世界選手権2位、現・アビームコンサルティング・コーチ)、甲斐幸(1979年470級世界選手権優勝)、高橋幸吉(現・浜名湖ジュニア代表、姉弟妹の3人で4度のIH制覇を果たした礼子、洸志、友海の父)、小笠原憲男(NTT)などの「群雄割拠」で熾烈を極めた激戦の選考シリーズを制し、470級日本代表に選ばれながらも、ソ連軍によるアフガン侵攻で、JOCが出場を取りやめたために、「無念の幻」、となったモスクワ五輪開催から今年はちょうど30年目にあたる。

 さて、優勝を狙える力を持つのは、昨年の王者・飯束潮吹(福岡第一・4年)を筆頭に、昨年4位の岡賢志(高松工芸・4年)、そして新人ながら昨年のインターハイ・チャンプとなるや、以後、直ぐに470に乗り換え、高校時代から全日本選手権、NT選考と出場し、大学生はおろか、社会人セーラーを相手にそこそこ健闘している土居一斗(福岡第一・1年)の3艇だろう。
 
昨年と比較しても勝るとも劣らない…(続きを読む)
posted by BULKHEAD at 21:47| インカレ

2010年08月20日

関西インカレ個人戦成績

 8月14、15日、西宮沖で関西学生ヨット個人選手権が開催されました。470級、スナイプ級とも7レースがおこなわれ、両クラス上位6艇が全日本個人戦の切符を手にしました。今年の全日本インカレ個人戦は、9月3〜5日に福岡・小戸で開催されます。

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470級成績

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スナイプ級成績

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posted by BULKHEAD at 09:59| インカレ

2010年06月21日

がんばれ!大学生セーラー

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艇数の多かった470級は2グループに分けてレースがおこなわれました。コースやマークを見間違えるミスもありましたが5レースを消化。十分に練習できました。photo by Junichi Hirai

 週末は、ひさしぶりに江の島へ行ってきました。470級、スナイプ級のフリートレースを取材するためです。土曜日は荒天のために中止。日曜日は、うねり高く、風も上がる予報でしたが、470級5レース、スナイプ級2レースがおこなわれました。

 今回、バルクヘッドマガジンが注目したのはトレーニングレースともいえるフリートレースに、多くの学生選手が出場したことです。470級は80艇を超え、スナイプ級は約60艇がエントリー。江の島ヨットハーバーは人と船でごった返すような状況で、学生選手からの熱気が伝わってきました。関東470協会の主催するフリートレースで、80艇を集めるのははじめてのことです。

 普段、全日本選手権のようなビッグレガッタや、キールボートの大会ばかりを取材していると忘れがちになりますが、日本のセーリング競技を支えているのは学生たちなんだ、ということを再確認しました。

 レースの内容は、ナショナルチーム、社会人チームが飛び抜け、インカレ上位を狙う強豪校が走り、それに遅れて、大学に入ってからセーリングをはじめたグループと続きました。バルクヘッドマガジンは、470級を中心にレースを見学していましたが、大学生のなかでも大きなレベル差があるようです。

 風は5〜8メートルの南西。風軸は南西に固定されるわけでもなく不安定。上空の雲から吹き下ろす突発的なブローもありました。練習量のある選手なら問題ないコンディションですが、走り慣れていない学生にとってはハードルの高い状況です。実際に、第1レースの上マーク周辺で沈艇が続出し、見ているこちらがヒヤヒヤしていたほどです。

 ただ、一方では、「だれだって最初は初心者で、これから練習と経験を積んで上手になればいい」という気持ちもありました。そのためのトレーニングレースだし、今回の関東470協会はコースを短く設定し、「レース回数をこなすこと」を目標にしていました。

 最初は沈ばかりしていた学生たちも1日5レースもこなせば、少々のコツをおぼえて上達します。最終レースでは、沈艇の数がグンと減っていたのが印象的でした。学生選手は、まずフリートレースのような地域単位のトレーニングレースに出場し、経験を積んで次のステップへ。そのような流れを継続できれば、レベルアップも早いかもしれません。

 また、海に出るための基礎はしっかりと。荒天に耐えられる毎日の体力作り(当たり前ですが、速い選手は毎日筋力トレーニングをしています)、風の変化を予測したり、ヨット用語を覚えたり、ルールを勉強したり、陸上で学べることはたくさんあります。ヨットにどっぷりハマり、レースでちょっとずつ順位をあげられるようになれば、もっとセーリングが好きになるでしょう。

◎関東470協会
http://www.kanto470.org/
◎関東スナイプ協会
http://snipekanto.hp.infoseek.co.jp/

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出艇前にミーティング。前日レースができなかっただけに運営も選手も気合いが入ってます。photo by Junichi Hirai

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江の島沖はうねりが高く、マストの2/3が隠れてしまうほどでした。photo by Junichi Hirai

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原田/吉田艇のデッキには、ノンスリップテープを加工してスピンシートの落水防止を制作してありました。こういう小ワザ、個人的に大好きです。photo by Junichi Hirai

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470級もスナイプ級も女子選手が多くなりました。もはやヨット部にはいなくてはならない存在です。photo by Junichi Hirai

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波に叩かれると大きなスピードロスになります。むずかしい海面でした。photo by Junichi Hirai

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バルクヘッドマガジンは関東自動車工業の柳川選手に協力してもらい、ボートから一緒にレースを観戦していました。ナショナルチームの彼に「もし一週間で大学生を上達させるとしたら、どんな練習方法が効果的かな?」と質問したところ、「ヨットレースは小さいことの積み重ねだだから、すぐに結果はでないかもしれないけれど…。とにかくマークラウンディングをやりますね。上下マークを短く打ってグルグルまわる。まずは船の動きをカラダで覚えないと次の段階へ進めません」とのことでした。ご参考まで。photo by Junichi Hirai

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2010年05月28日

2010春インカレ総括(4)

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参考:西日本インカレ・470級成績

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参考:西日本インカレ・スナイプ級成績

九州・中国・四国水域
 中国・四国・九州勢をあつめて福岡・小戸で行われた西日本インカレ(同ヨットウィーク併催)では、メイレガッタと同じく学生と社会人の差、および学生間の470では、日本経済大(元・第一経済大〜前・福岡経済大)の圧倒的な強さが目立った。西日本インカレの方は4〜6番艇に任せ、それでも福岡大以下に大差で圧勝。

 インカレ本番ではレギュラー起用が予想される3艇のスキッパー飯束潮吹(4年・福岡第一)、岡賢志(4年・高松工芸)、土居一斗(福岡第一/IHチャンプ/新人)は学生を相手とせず、果敢に社会人にチャレンジした。さすがにナショナルチーム1艇と五輪キャンペーン中の2艇には敗れたが、難なくそれらに次ぐ4〜6位に位置し、学生陣には格の違いをみせつけた。

 スナイプでは福岡大が鹿屋体以下を下して優勝したが、3艇揃ってエントリーできたのが3水域合計で4大学のみ、というさびしさ。また、名門・福岡大ヨット部にして、関東並みの部員数に減少したのは何とも驚きである。社会人との比較でも、福岡大・九冨艇(ヨットウィーク6位)を除くと上位を独占され、近畿北陸水域のメイレガッタ同様に「社会人と学生の格差」は感じざるを得ない。

春インカレ全国総合ランキング
 北海道、東北、中部水域は観戦する機会も情報を貰う機会もないので不明だが、以上から春季時点でのランキングを勝手に付けさせて頂く。

◎470級
 豊富な選手層に優秀な指導者がつく日本経済大の首位は不動とおもわれるが、過去2年連続で最終レースで逆転されて涙を飲んだ関西学院も、有望新人の西尾駿作が470スキッパーとして乗込んで慣れてくれば2位の位置は固そう。3〜5位は混戦も、関東インカレの結果を重視した。

1位 日本経済大(前・福岡経済大、元・第一経済大)
2位 関西学院大学
3位 慶應義塾大学
4位 早稲田大学
5位 関西大学
6位 日本大学

◎スナイプ級
 こちらは、470とは異なり、1〜9位くらいまでがほとんど差のない大混戦と思える。今年の各水域・定期戦の特徴は、470では大差がつくが、スナイプは比較的僅差の勝負が多かったことがそれを裏づけている。名前を上げられなかったが、6位候補には国立の金沢大を考えた。また、最後に迷った末、定期戦での結果を尊重して、関西学院大と関西大を6位以内から外したが、ランキング入りしたチームとほとんど差がないばかりか、両校とも本文にも書いたように、持ち駒は豊富なので、今後の仕分けと鍛錬のやり方次第では一気の上位進出も充分にありえよう。

1位 慶應義塾大学
2位 早稲田大学
3位 福岡大学
4位 明治大学
5位 中央大学
6位 立命館大学

◎総合
 3年前の予選落ちから、一昨年6位、昨年2位、そして、この春は関東完全制覇、と勢いのある慶應を上位とした。敗れたとはいえ僅差でもあり、3連覇が大目標の早稲田ももちろん有力だ。そして、今年もその2校に遜色のない戦力を持つのが関西学院。以上を3強と評価する。4位以下は混戦模様だが、選手層の厚さや選手の潜在能力を重視しての順位付けとした。

1位 慶応義塾大学
2位 早稲田大学
3位 関西学院大学
4位 関西大学
5位 日本大学
6位 中央大学

以上
秋に向け、選手各位の精進と健闘を祈る(文/外道無量院)。

2010春インカレ総括(1)関東水域
2010春インカレ総括(2)関西水域
2010春インカレ総括(3)近畿・北陸水域

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2010年05月27日

2010春インカレ総括(3)

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参考:メイレガッタ・470級成績

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参考:メイレガッタ・スナイプ級成績

近畿・北陸水域
 琵琶湖・柳ケ崎では、近畿北陸水域の学連加盟校にOB、社会人セーラーが加わった形でメイレガッタが開催された。470は、同水域出身のOB主体の社会人セーラーも出場するなか、2位中岡(主将・北嵯峨)/西井(同志社国際)組、6位奈良(別府青山・新人=父は近畿大OBで、五輪を目指した470乗り)/立石(高松西)組という同志社の2艇がシングル入り。3艇目の豊田(別府青山・新人女子)/東野(大阪国際大大和田)組が16位でも学生間の比較では他大を大きく引き離した。

 ただ、社会人セーラーとはいえ、後述する西日本ヨットウィークのように五輪キャンペーン等の本格的な活動をしているチームの参加はなく、国体強化チームが数艇の参加。メンバーを見渡すと、実際には学生で歯が立たないとまではいかず、前述の新人スキッパーに簡単にひねられた事もあって、現役学生全体に物足りない印象は強い。

 昨年の全日本に両クラス揃って出場した余勢をかって、470・9艇、スナイプ・7艇と大挙して出場してきた金沢大が両クラスで現役上位3艇の合計点で立命館を上回る計算の結果となった。もっとも、初日は出ていない艇が結構の数あるなど、立命館の「真剣度」に疑問はあるのだが……。

 一方、スナイプは全日本選手権でも上位に名を連ねる社会人有力セーラーの出場が多数あり、当然のように470以上に社会人セーラーが上位を独占した。わずかに食い込んだ学生チームは470からコンバート間もない同志社・西村(2年・中村三陽)/岡本(2年・同志社国際)組6位と、金沢大・久保(4年・須坂)/阪井(4年・玉島)組8位という軽量女子クルーを乗せた2艇。以下を拾っても10位同志社・北野(4年・清風)/杉原組、15位立命館・曽和(3年・中村三陽)/永井組といった程度だ。

 5月22、23日に琵琶湖・柳ケ崎で行われた関関同立(関大・関学・同志社・立命館)定期戦では、アウェーながら関西学院が総合大差で圧勝(470・1位、スナイプ2位)。春季インカレに比較すると、だいぶ仕分けを進めてきたようだ。総合2位にも同じくアウェーの関西大が位置した。こちらは、まだ、仕分け前のようではある。

 両クラスで各12レースも行われたということから、琵琶湖にしては風に恵まれたと推測できるが、それにしても、地元有利な琵琶湖開催で、同志社、立命館という地元勢が揃って下位とはこの定期戦が始まって以来のできごとかもしれない。

 以上から、現段階での「関西水域>近北水域」という勢力図は決定的か?(文/外道無量院)。

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参考:関関同立戦・470級成績

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参考:関関同立戦・スナイプ級成績

2010春インカレ総括(1) 関東水域
2010春インカレ総括(2) 関西水域

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2010年05月26日

2010春インカレ総括(2)

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参考:関西学生春季インカレ・470級成績

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参考:関西学生春季インカレ・スナイプ級成績

関西水域
 昨年、全日本インカレ直前に、総合優勝に一番近いと評価した関西水域の2強、関西学院大と関西大の参加した関西インカレは、関東とは異なり春季は個人選手権。両クラスで、関西学院の両エース、小栗拓也(470・主将・中村三陽)と増川美帆(スナイプ2連覇・女子主将・博多女子)という既成勢力が順当に優勝した。

 参加艇は470・50艇、スナイプ・52艇と賑わったが、2位以下の上位シングル勢もスナイプ3位の土井航平(4年・神戸大学/広島ジュニア〜広島県ユース)を除くと、両クラスのすべてを関関の選手で独占。まったく驚くほどの2強寡占状態だ。

 関西学院はエースの市野直毅(セラヴィST)ら両クラス各1艇分のレギュラー4名が卒業したものの、それを補って余りある経験者8名を含む20名以上が今春も新たに入部。隣の関大も、エース木山典彦(2009年スナイプ級ジュニア・ワールド2位)ら、470・1艇、スナイプ2艇のスキッパー陣が卒業したが、こちらも経験者4名+αが入部し、相変わらずにすでに50名を超える規模を誇る大所帯で対抗する。

 それぞれに各クラスで10艇前後が海上に出て練習する、といった関東では見たこともないような光景は昨年までと変わらないが、私が注目したのは、レース内容・結果よりもこの両校とも今シーズンから新監督が就任し、チームの運営方法や雰囲気がガラッと変わった事だ。

 両校とも部員が多いので物理的に部内での競争が激しいのは当然変わらないのだが、他大であればいきなりレギュラースキッパーか、悪くともそれらを脅かす控え4番艇のスキッパーは充分に務まりそうな有望新人、例えば、関西学院では西尾駿作(関学高等部・国体少年男子SS級チャンプ)や小栗康弘(中村三陽)、関西大でいえば稲葉幸平(唐津西)や後藤沙織(別府青山)といった選手が、スキッパーではなくクルーとして乗る、という贅沢な配艇。

 両校とも持ち駒は豊富と思えるので、もう一段上を目指すなら、現・民主党政権ではないが、仕分けの必要性を感じた(文/外道無量院)。

2010春インカレ総括(1) 関東水域

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2010年05月25日

2010春インカレ総括(1)

 ゴールデンウィークを中心に春季シーズンに行われた関東、関西、近北、九州(西日本)のレガッタ、および主要各校間の定期対抗戦の結果を参考に、今年も解説を加えながら総括し、最後には春季時点におけるランキングを勝手につけさせていただく事にする。(文/外道無量院)

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参考:関東学生春季インカレ・470級成績

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参考:関東学生春季インカレ・スナイプ級成績

関東水域
 関東水域では、東京六大学戦(早慶明法立東)、同五大学戦(早慶日明中)で、正規スキッパー1名を欠いた五大学戦のスナイプを除き、今シーズンも引き続き両クラスで勝利を重ねていた早稲田の優勢が大方では予想されたが、春季インカレでは僅差ながらもその早稲田を両クラスで退けた慶應義塾が完全優勝を果たした。

 慶應は、予選段階では両クラスで1、2番艇を温存。決勝に入ってから投入したベストメンバーで初日から両クラスでトップに立ち、最終日にも差を広げて逃げ切った。昨年や今シーズンに入っての定期戦では、前半はリードしながら途中で早稲田にひっくり返される、というパターンが目立ったのだが、今回は最期まできっちりと勝ち切る事ができた。

 何と言っても、両クラスのレギュラー12名全員を高校時代以前からの経験者で揃えており、ヨット&ヨットレースを知っているのが強みだ。そのうち、470・2艇とスナイプ・3艇のスキッパーは、すべてオプティミストからの経験がある、いわゆるジュニア上がり。ノン・セレクの慶應にとってはめったにない経歴のメンバーが揃った。全国制覇には絶好のチャンス到来か?

 470エース・スキッパーの河合龍太郎(主将・塾高)は、昨年の関東個選を圧勝。優勝が期待されて乗込んだ蒲郡・全日本個選では福岡経済勢(当時)や関西学院勢など他水域の強豪に歯が立たなかっが、全日本インカレでは確りと立て直し、総合2位の原動力になった。

 ジュニア時代にはオプティミスト級世界選手権に複数回の日本代表歴があり、高校から故郷の浜松を離れて塾高に入学、以来単身の下宿生活だ。高校時代はさしたる実績を上げられなかったが、「山田寛以来の逸材入学」という評判で、上京当初からOBの期待は大きかった。彼が主将となって迎える今年、周囲も充実したメンバーが固めるのは前述の通り。

 一方、スナイプのエース格だった小島朋之(4年・サレジオ学院)もジュニア時代にはオプティミト級北米、欧州選手権の代表歴があり、ヨット部のない高校時代は、神奈川県ユースに所属してシングルハンドに乗り続け、高2、高3時には2年連続での国体入賞実績がある。

 塾入学後は、河合同様に1年時からレギュラーポジションを確保、愛称も高校までの「コジコジ」から「コジトモ」に出世。ところが「好事魔多し」。今冬季オフ期間中にフットサルで右手を骨折、2〜3月の練習をほとんどできず、3番艇に降格扱いか、練習不足を補う意味からか、予選からフル出場した。

 心配したように予選・決勝を通じて昨シーズンのようなエースの走りは最後まで見られなかったが、しかし、今季から新たにレギュラーに定着した、1年間の謹慎明けの佐藤洋平(3年・秋田中央)と、やっとやる気が出てきた国見優太(4年・塾高)という、ジュニア上がりの僚艇スキッパーがしっかりとスコアをまとめてカバーした。

 以上の経過からして、はっきり言うと慶應スナイプスキッパー陣は、3名共揃って「この春は仕上がり途上」といった状態で、戦前は「本格化は秋になってから」と書こうと思っていた。しかし、こうも早く結果を出してしまった事で、言い訳として、さらなる伸びシロを大いに待させていただく事としよう。ともかく、破った早稲田スナイプのスキッパー全員が、昨年の全日本インカレ・クラス優勝時と同じメンバーであることから、今回の結果は素直に評価したい。

 両クラスで2位となった早稲田は、予選とは違い決勝に入ってからは英語もなく、特に大きな失敗や失策があったようにも見えず、あえて敗因を探せば、昨年の全日本個選スナイプ・チャンプの木内蓉子(4年・湘南)が、昨シーズンほどの走りをできなかったことくらいか。

 今シーズン当初からの不調が長引いている事を考慮すると、男子以上にきびしいとされる女子大生就職活動の影響かとも推測するが、そうであれば悪いのはキミではなく世間だ。気にするな。余計なお世話か!? ともかく、あとは力通りには走っているように思えた。

 新レギュラーの西村元(3年・清風)は、今までの実績からして初舞台にしてはよく走った、とはいえないか? それだけに今回の2位には、実際の点差以上の差を感じ、敗戦のショックが大きいのだろうが、ここは早く切り変えて、ライバル・慶應の健闘を大いに讃え、自らの奮起を促せば良いと感ずる。勝負なのだから勝つ時もあれば、負ける時もある。運が左右する時もある。誤解を恐れずに言えば、一昨年はともかく、昨シーズンは、うまく行き過ぎただけ、と考えれば良いではないか。

 結果そのものより、畠山監督はじめ首脳陣が、久々の敗戦、に対し、過剰に反応している事の方が気になる。ともかく、かなりの危機感を持って早速に「53年ぶり優勝」当時の主将・神谷航路(NTT東日本)にも、フロント・スタッフ、という名称の現場コーチをアサインしたらしい。

 総合3位の日大は、両クラスで起用が予想された女子スキッパーを2名とも降ろし、両クラス全艇を男子スキッパーで揃えて臨んだ。前哨戦の春季関東女子インカレでライバル校の後塵を拝したスキッパーは使わない、という渡辺監督の強い覚悟を感じたが、残念ながら抜擢された男子選手の走りにはつながらなかった。

 以下、法政、明治、中央は両クラスにギリギリの部員数ながら、何とか戦力的には体裁を整え、両クラス・総合での3位争いは接戦になった。しかし、上位2校との大差の現実に、打倒早慶までを本気で考えるなら、3番艇の強化だけでは足りないのもまた共通した課題であろう。

※次回、関西、近畿・北陸、九州・中国・四国水域編へ続きます。

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2010年05月08日

春季関西インカレ成績

◎関西学生ヨット春季選手権 5.4-5 新西宮ヨットハーバー
470級 参加50艇
1. 関西学院大 小栗拓也/俣江広敬 17p
2. 関西大 後藤沙季/高林弘太郎 27p
3. 関西学院大 西尾将志/井上裕美子 37p
4. 関西学院大 笠井大樹/伊川潤哉 38p
5. 関西大 赤崎恭介/伊佐常哉 45p
6. 関西大 大曲昭子/吉川恭平 45p
スナイプ級 参加52艇
1. 関西学院大 増川美帆/太田亮・山本千紗 21p
2. 関西大 前田将/稲葉幸平・後藤沙織 24p
3. 神戸大 土井航平/関航 30p
4. 関西学院大 多田鉄平/小栗康弘 43p
5. 関西大 藤井裕美/相江和幸 50p
6. 関西大 稲田建一/島田直樹 52p

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2010年05月06日

関東春季インカレ成績

関東学生ヨット春季選手権大会 5.2、3 葉山森戸沖
◎470級
1. 慶應義塾大学 113p
 河合龍太郎/小川晋平
 飯野啓太/中澤太郎
 秋山 玄/渡部博斗
2. 早稲田大学 122p
 市川航平/大矢勇輝
 西村元/今井充
 横田敏一/木村耕太郎/坂和陽介
3. 日本大学 208p
 小郷知哉/辻涼介
 武次裕太朗/木村俊介
 植木剛史/芹澤暢考
4. 法政大学 245p
 牟田口駿/半田伸
 笹川将生/小田慶太
 堤ひなた/安部美希
5. 中央大学 265p
 川添正浩/市川拓海
 鉦打康平/小島明浩
 高木祐輔/山崎裕史
6. 明海大学 402p
 田上大輔/波田地由佳/大田徹/金子晃也/鈴木一智
 山口貴之/宮崎俊介
 物井史/波田地由佳/鈴木一智/末吉佳

◎スナイプ級
1. 慶應義塾大学 191p
 小島朋之/栗林広行
 佐藤洋平/渡邊功
 國見優太/田辺裕之
2. 早稲田大学 206p
 木内蓉子/高島史彦/芝尾航
 古谷信玄/井阪智
 加藤文弥/小林誠/芝尾航
3. 明治大学 218p
 桐生直幸/多田真帆
 坂上佑真/高野美穂
 山口紗生/佐々木絢也
4. 中央大学 233p
 望月航/川窪大士
 杉浦慎太郎/笠原兼
 樋口美紗/久保彩夏
5. 日本大学 283p
 榛葉雄人/武田直樹/安藤嶺/田中里奈
 小又友和/西宮敬宏/小野新
 掘内宣栄/芳田翔平
6. 法政大学 334p
 野村一真/西村崇
 森本光晴/太田一成
 角野吉宣/鈴木有依

◎総合成績
1. 慶應義塾大 304p
2. 早稲田大 328p
3. 日本大 491p
4. 中央大 498p
5. 法政大 579p
6. 明治大 713p

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2010年04月20日

春季関東インカレ展望 (2)

 インカレを中心にヨット競技を精力的に取材している外道無量院さんからのレポートです(470級からの続きです)。今回は関東水域に焦点を当てていますが、毎年ゴールデンウィークは全国で学生ヨットレースが開催されます。世代交代直後の新人戦の意味合いが強い大会になりますが、今年はどんな注目選手が登場するのでしょうか? (バルクヘッドマガジン編集部)

------------------------------------------------------
スナイプ級
 昨年の全日本インカレでこのクラスで初優勝を果たした早稲田は、古谷(主将4年福岡第一)、木内(4年湘南)、加藤(2年海津明誠)と、スキッパー陣全員が健在。前述した六大学戦で優勝したものの、加藤を故障で欠いた五大学戦では中央、慶應に僅差ながら遅れをとった。クルー陣は、鈴木(前主将)、小村の2名が卒業したが、昨年のクラス優勝を経験した芝尾(副将4年日大二)を中心に、激しいレギュラー争いから選ばれた選手が起用されるので影響は最小限か?

 その五大学戦でクラス優勝した中央は、昨年の全日本でもクラス4位入賞を果たしており、フロックとは言えまい。部員が少ないながらも両クラスで健闘しているのは立派。特に優勝の原動力となった女子ペアの樋口(4年神奈川学園)/久保(3年平塚農業)は、先週末に行われた関東女子インカレでも昨年の全日本個人選チャンプ・木内艇(早稲田)を破って優勝しており、エースに成長している。

 六大学戦3位、五大学戦2位となった慶應義塾は、中村、小林という2名のスキッパーが卒業したが、国見(4年塾高)、佐藤洋(3年秋田中央)というジュニア以来の経験者がその穴を埋めるので、全日本クラス3位入賞を果たした昨年と比しても大きな戦力ダウンはないだろう。クルー陣も栗林(2年塾高)、渡辺(3年塾高)、田辺(3年塾高)と、高校からの経験者で揃えているのが強みだ。心配なのは、六大学戦を欠場、五大学戦では復帰したものの、唯一残る昨年のレギュラースキッパーでエース格の小島(4年サレジオ)が、骨折で2〜3月の冬季合宿期間中、ほとんど練習できていない影響がどこまであるか、だ。

 森本(主将4年中村三陽)を470からスナイプにコンバートした法政も、エース格に成長した野村(3年唐津西)までは計算できる選手。入学間もないが、3番艇のスキッパーに起用されそうなルーキー角野(1年神奈川ユース)が、頑張れれば圏内か?

 一見、昨年全日本をクラス優勝したスキッパー陣が全員残る早稲田が圧倒的優位に思えがちだが、成立したのはわずかに3本のみ。慶應義塾、中央、そして法政、日大までは、「条件と出来次第」では早稲田を倒して優勝の可能性は持っていると予想する。

 また、昨年まで470級片クラスだった明海が、今年から辻堂スナイプの新艇を3杯揃えて「総合デビュー」する。ここ数年、部員不足から片クラスになっていくチームが多い中、久々の明るいニュースだ。その健闘ぶりに期待したい。

 余談だが、昨年の「辻堂スナイプ旋風」に刺激されたか、オクムラでも新型デッキと新型マストの開発・製造に着手しているという話が伝わっている。これは470にはない話題で、興味をひく話ではある。

関東水域での今年の注目ルーキー
 例年、総体・国体チャンプクラスが入学を果たす関東各校であるが、今年は、女子の総体チャンプペア(山口・谷口、両名とも長崎工。ちなみに、関東女子インカレでは山口は4年生の井上をクルーに470級優勝)が早稲田に入学したと聞くくらいで、やや小粒の感がある。

 その中から、この春からいきなりレギュラーとしてデビューし、「エース格」としてチームを牽引しそうな選手を取りあげて紹介しよう。

明治大/成田有沙(葉山町ヨット協会ジュニアレーシングチーム出身)
 葉山町ジュニアでOP〜420級、高校時代は3年連続で国体SS級神奈川県代表。高校ヨット部所属ではなく、総体不出場組なので盲点になりがちだが、小学生の時より鈴木誠コーチ(昨年、福岡で開催された470級全日本選手権で中学生の息子をスキッパーに「親子ペア」で出場し、ゴールドフリートに残って話題を提供した)が、約10年間手塩にかけて育ててきた選手で、実力は間違いなくある。470にも鈴木コーチをクルーに中学時代から乗っており、高校時代は関東選手権、全日本選手権にも複数回の出場経験がある。入学間もなく、先週の関東女子インカレを欠場した理由が不明ではあるが、いきなり明治470チームのエース的存在になれる器とみる。

東大/塩島太郎(栄光学園・KMC横浜ジュニアヨットクラブ出身)
 何と、ジュニア以来の経験者が現役合格という快挙の報が伝わってきた。その後、入部したかは不明だが、ジュニア・ユース時代に、このところアジアのジュニア・ユースセーリング界で最強を誇るタイでのヨットクリニックを体験しているのが強みだ。ぜひとも森戸の浜に「赤門旋風」を巻き起こしてほしいものだ。

成城大/熊川均(成城学園)、立教大/小宮悠(関東学院六浦)
 両名ともジュニア時代(江の島ヨットクラブジュニア)にOP級の全日本チャンプになった経歴を持つ。(小宮選手は2連覇)ともにスナイプでのデビューとなりそうだ。今後の活躍が楽しみ。

 以上、各位、各校の健闘を祈る。

合掌
外道無量院

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2010年04月19日

春季関東インカレ展望 (1)

 早稲田の総合2連覇で幕を閉じた昨年11月の全日本インカレから半年、代が入れ替わっての開幕戦がGW中に各水域で開催される。それでは、昨年の全日本インカレ総合1、2位の早慶が参加する春季関東インカレを展望する(文/外道無量院)。

470級
 昨年のメンバーからスキッパー新郷、クルー作本が卒業で抜けたものの、その穴を西村(3年清風)をスキッパーに、木村(3年学院)をクルーに配して、しっかりと穴埋めできている。この春の六大学戦(早慶立明法東)、五大学戦(早慶日中明)と連勝、今シーズンも隙を見せていない。

 最上級生がクルーの今井(4年学院)だけという若いチームだが、昨年からのレギュラースキッパーの横田(3年中村三陽)、市川(2年学院)、クルーの大矢(3年清風)は今年も健在。また、デビュー戦の関東女子インカレでクラス優勝したルーキーのインターハイチャンプ・山口(1年長崎工)までも、起用される場面があるか? いずれにしても、関東での首位の立場は譲れないところだろう。

 その六大学戦、五大学戦の両方で2位となった慶應義塾は、エース河合(主将・4年塾高)/小川(2年塾高)、秋山(3年慶應湘南藤沢)/渡部(4年塾高)、飯野(2年塾高)/中沢(4年逗子開成)と、昨年のレギュラー陣全員がペアでそっくりと残るのは強み。河合艇がこの春も「関東敵なし」の圧倒的な走りを見せているので、秋山艇、飯野艇の2艇が、河合艇に僅差でついて行ければ早慶逆転まであるか? いずれにしても、早稲田の対抗格であることは間違いないというか、「総合優勝」を狙うなら、逆に「470優勝」は、必須だ。

 名門復活に向け、冬の合宿では今年の全日本開催地の蒲郡現地強化も含め、連日、若手・中堅のOBの指導による猛特訓で鍛えられた日大だが、五大学戦では上述の早慶両チーム に遅れをとった。渡邊監督の、「早稲田に勝ったらハワイに連れて行ってやる!」という檄が、現役選手をどこまで奮い立たせるか? 以上を3強と予想。

 昨年の470レギュラースキッパーの主将をスナイプにコンバートした法政と明治、加えて中央の3校は関東上位常連組だが、昨年に続いて今年も部員不足の解消には遠く、先に名前をあげた早慶日とは選手層という点で少し劣り、特に3番艇に差があるか?

 昨年、久々に全日本の舞台を踏んだ立教と全日本出場に執念燃やす明海はここ数年絶えず部員を増やしているし、元々部員豊富な横浜国とジュニア以来の経験者が入学(入部は現在のところ不明・後述)したと伝えられる東大までの国立勢の健闘にも注目したい。
-------------------------------------------------
 スナイプ級へ続きます。

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2010年03月31日

東京六大学定期戦成績

◎2010年度春季東京六大学ヨット定期戦 3月27、28日 葉山森戸海岸
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スナイプ級

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470級

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総合成績

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2010年03月22日

牛窓西日本スプリング開催

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岡山レースシーズンの幕開け。スプリングレガッタが牛窓で開催されました。photo 西日本スプリングレガッタ実行委員会

牛窓開催、春のディンギーレース。講習会も大好評。
第8回西日本スプリングレガッタ

レポート/西日本スプリングレガッタ実行委員会

 3月20〜21日、岡山県牛窓ヨットハーバーにて第8回「西日本スプリングレガッタ」が開催されました。今回は西日本地区のみならず、東日本地区から日本歯科大学の参加もあり、60艇をこえる選手が集結しました。

 大会初日は、安定した風に恵まれ、全クラスとも4レースを行いました。2日目は強風で大荒れのコンディションのため中止となり、初日の成績をもって大会は終了しました。

 大会初日の夕方には、慶應義塾大学ヨット部前主将の中村将人氏を講師に迎えて、「慶應義塾大学ヨット部18年ぶりのインカレ準優勝への道」と題しての講習会が開催されました。新年度を迎える学生たちにとっては非常に興味がある内容であったためか、超満員の状態となりました。

 この日のために用意されたパワーポイントの資料を用いて、セレクション制度のない大学がいかにして、両クラス予選落ちの状態から2年間で準優勝へと至ったのかのプロセスが語られ、参加した大学生、高校生たちが熱心にメモを取って、話しに聞き入っている姿が印象的でした。

 佐竹美都子さん(アテネ五輪470級女子代表)による厳しい指導のエピソード。強い部になるために一番大切な要素とは。勝つ代と勝てない代の違い、といった内容の話しを聞いて、参加した高校生、大学生たちはレベルアップのヒントを得たことでしょう。

 今回は成功体験した卒業間近の現役の大学生が講師を努めたためか、質問が相次ぎ、講習会後の座談会でも、熱心に質問する高校生、大学生の姿が目立ちました。

 大学生、高校生、社会人セーラーが一緒にレースを戦い、交流が持てることも西日本スプリングレガッタの醍醐味です。来年度も以降も工夫を凝らし、参加者が増え、大会が発展してくように努力していきたいと思っております。

 尚、レースおよび講習会の模様は下記アドレスまでお問い合わせ下さい。
実行委員会 池上 aki‐i@sea.plala.or.jp

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種目は470、スナイプ、FJ、シングルハンド。高校生、大学生をはじめ60をこえる選手が参加しました。photo 西日本スプリングレガッタ実行委員会

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初日夜には、慶應大ヨット部中村前主将による講習会がおこなわれました。photo 西日本スプリングレガッタ実行委員会

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講習会に参加する選手たち。リアルなヨット部運営のノウハウを聞けるとあって会場は満員でした。講習内容に興味のある方は、実行委員会までご連絡を。photo 西日本スプリングレガッタ実行委員会

第8回西日本スプリングレガッタ 大会成績
〇470級
1位:和田真奈/小林俊彦(富士ゼロックス岡山)
2位:和田直人/高見智彦(徳島大学)
3位:古谷綾子/斉藤勇紀(香川大学)
〇スナイプ級
1位:石田昌行/真野光平/高嶋由紀雄(JFE)
2位:高祖将太/吉村麻衣(香川大学)
3位:川谷友美/石井友規、中村凛太郎(岡山大学)
〇FJ級
1位:井上美沙紀/上村理紗(邑久高校)
2位:平野真未/大賀楓(邑久高校)
3位:近成明弘/岡崎寛英(邑久高校)
〇シングルハンダー級
1位:與田明宏(岡山県セーリング連盟)
2位:岩崎裕児(三菱自動車)
3位:加原富夫(加原マリンサービス)

〇中四国学生ヨット新人戦
470級
1位:徳島大学
2位:岡山大学
3位:鳥取大学
スナイプ級
1位:岡山大学
2位:徳島大学
3位:香川大学

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2010年03月20日

荒天関東学生女子オープン

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20、21日、葉山町森戸海岸で関東学生女子オープンがはじまりました。20日朝、出艇申告して出撃です。photo 関東学生ヨット連盟

『20回を迎えた関東学生女子オープン開幕』
レポート/関東学生ヨット連盟広報・渡辺みづき

 本日20日から関東学生ヨット連盟が主催する、第20回関東学生女子オープンヨットレースが森戸海岸沖において開催されます。このレースは20年前に、女子部員の技術向上及び競技の活性化を目的にはじまりました。

 当初、この大会は女子のみが参加できる大会で、参加艇数も少なかったのですが、近年では、関東学連全体の活性化を目的に男女混合ペアの出場も可能となりました。第20回を数える今大会では、両クラス含めて50艇以上の参加があるレースになりました。

 女子部員どうしのペアで必ず出場しなければいけないという規則はなく、現役の男子部員とのペアや、さらにはOG同士の出場も可能で、インカレにはない、和やかな雰囲気でのレースが行われます!

 本大会は今年の関東学生ヨット連盟が主催する初めてのレースで、各大学は今年最初の腕試しとして挑んでいます。運営側としても初運営ということで、のちの女子インカレ、春インカレの運営に向けての確認として挑みます。

 また、今回は記念すべき20回目ということで本来1日のみの開催でしたが、2日間にわたりレースを実施し、最終日にはレセプションパーティーを盛大に行う予定です。

 昨日は午前中から、男子学連、女子学連が集まり、全員で準備を行いました。やはり今年度最初のレースでもあるため、不慣れな部分もありましたが、無事、艇長会議を終えることができました。

 本日、早朝は海面も穏やかでしたが、気温がだんだん上がり、レース艇出艇予定時刻の8時頃には、風速10メートルオーバーまで強まりました。そのため、陸上本部ではAP旗が掲揚され、選手は陸上待機となりました。

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しかし、ドン吹きの海。photo 関東学生ヨット連盟

 その後、一時は出艇可能な風域まで風が落ち、選手一同は期待を膨らませましたが、15分も経たないうちに再び砂浜を歩くのも困難なくらい風が吹きあがり、レーススタート予告時刻には前線通過のため最大瞬間風速が20メートルを超えました。

 その結果、9:35に全選手の期待を裏切ってNA旗が陸上本部に掲揚されました。選手たちは明日はレースができることを祈りつつ、各自の合宿所でゆっくり休んでいます。明日のレースレポートも期待してお待ちください!

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艤装解除している選手たち。photo 関東学生ヨット連盟

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大会成功に向けて準備を黙々と進める女子学連スタッフ。photo 関東学生ヨット連盟

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毎回協賛いただいているウイダーinゼリーで、元気をもらっている選手たち。photo 関東学生ヨット連盟

◎第20回関東学生女子オープンヨットレース 日程
19日 艇長会議
20日 8:55 470級予告信号
   9:00 スナイプ級予告信号
21日 引続きレースを行う
レース終了後、表彰式及びレセプションパーティー
◎エントリー数
470級 17艇
スナイプ級 29艇

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2010年01月19日

一帆千金!同志社ウィーク

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春の琵琶湖レガッタ「同志社ウィーク」が今年も開催されます。写真提供:同志社ウィーク実行委員会

 3月12〜14日に「第28回同志社ウィーク」が開催されます。同大学ヨット部を引退したばかりの4回生が企画運営を手掛ける同志社ウィークは、琵琶湖で開催される春のビッグレガッタです。種目は、スナイプ級と470級で、学生と社会人セーラーが一緒に戦え、交流が持てる大会としても知られています。

 本大会のスローガンは、『一帆千金〜トップセーラーの技を盗め!〜』。大会には、オリンピックや全日本選手権で活躍するトップセーラーも参加します。学生選手は彼らと接する機会は少ないと思いますが、積極的に声を掛けて、トップセーラーの考え方や技を参考にしてみてください。きっと今年の活動に役立つことでしょう。

 大会実行委員会によると「今年は、多くのレースをおこない、またレセプションでの会話機会を増やすといった、社会人と学生の交流を深められる大会にしたいと思っています。多くの社会人セーラー、学生のご参加を心よりお待ちしております」とのこと。

 各大学ヨット部、社会人セーラーのみなさん、同志社ウィークを春のトレーニングに組み入れてはいかがでしょう?

◎2009年同志社ウィーク実施要項(PDF)

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社会人と学生が同じ土俵で戦えるのも特徴です。種目は470級とスナイプ級。写真提供:同志社ウィーク実行委員会

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レセプションパーティではトップセーラーとの交流がもたれます。写真提供:同志社ウィーク実行委員会

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2009年11月06日

全日本インカレ総括・後編

 全日本インカレ総括・前編からの続きです。

◎「早慶関関」の明暗を分けたポイント

 関東インカレの翌週に開催された10月17、18日の早慶戦。今年は双方の部員が一緒に聞くことになった「講演」に意味があった。詳細については省くが、現役早稲田ヨット部員も、こと「ヨット」に関しては慶應に対してあまりリスペクトを感じられないが、「早稲田と慶應」という「私学の名門」として、お互いに譲れない面があるとともに、一学生として、深層での「相互リスペクト」がある。

 一方、「関関」に関しては、関西での名門同士でありながら、ヨットに関しても学生、OB同士としても変な意地を張り合うだけで、この「相互リスペクト」が感じなれない。結果、「早慶」は、余分な神経を使わずに戦え合えたのに比べ、「関関」は、必要以上の神経を使いすぎたのではないか?

◎最後に今大会の「勝負の分れ目」について

 ズバリ、勝負を分けたのは、初日に起きたスナイプ級の第1レース、慶應義塾・中村艇(主将)から関西学院・笠井艇に出されたプロテスト。全シリーズを通して出された抗議書が6件と少ない(インカレとしては)中、優勝絡みとしては唯一成立したこの関西学院・笠井艇のDSQが、最後の最後までチーム全体に重くのしかかった。

 審問前まで、470級1位、スナイプ級2位で、総合1位と、狙い通りのスタートを切ったと思われた関西学院だったが、この審問の結果、得点面(+58)だけでなく、後のレースにまで心理的に大きく影響を及ぼした。

 同じスナイプ級のレースで、後に関西学院は早稲田などに度々プロテストされる度に720度を3回転。また、17点リードの首位で迎えた470級の最終レースでは、小栗、松下の2艇がスタート時に福岡経済の3艇に狙われて、それぞれ720度回転を強いられて致命的な出遅れ。

 他でもレポートされているように、変則的なコンディションとなったこの最終レースでの追い上げは物理的に無理で、470級のクラス優勝まで手放すハメに陥った。関西学院の「後の5回転」につき、それぞれ「最初のDSQ」を食らっていなければ、審問に持ち込んでも成立は難しいようなケースも大半とも思われるが、「また、審問で殺される」、という恐怖心が選手に重くのしかかり、回らなくても良いケースで回ったのは想像に難くない。

 結果、470級5レース、スナイプ級3レースと、成立数の少なさも手伝って、スナイプ級の初日の大量リードで俄然有利になった早稲田が心理的にも余裕を持ち、スナイプ級と総合で楽々と逃げ切り。一方、470級の最終レースでは、関西学院・エース市野艇には敵わない、とみて2、3番艇を3艇で潰しにいった作戦がまんまと嵌った福岡経済に軍配があがった。

 以上が、鉄火場に命を張って生き残ってきた、「勝負の専門家」にだけ分る「別れ目」である。

 より踏み込んだ「総括・特別版」は、昨年同様に希望者のみに私信として送る。希望者は(※印を@に変えて)、 QZT00265※nifty.ne.jpまで。(文/外道無量院)

※総括特別版の配信受付は、締め切らせていただきました。

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2009年11月05日

全日本インカレ総括・前編

 レース結果は、既報の通り「早稲田、初の総合連覇&スナイプ級優勝」、と「福岡経済、470級2連覇」で幕を閉じた。470級5本、スナイプ級3本、と実施方式と同様、変則的な大会となった。

◎総合の順位は「早慶関関」

 私学のヨット部員減少が危機的に叫ばれる中、この上位4校(早稲田大、慶應大、関西学院大、関西大)の部員数は、すべて選手だけで30人以上だ。しかも、レースに出ているレギュラーメンバーに、「大学からヨットを始めた」、という一般受験組部員を含む。

 一方では、それぞれに高校以前から経験があり、いわゆる「セレク」で入学しながら、レース出場の機会がなかった「控え」に甘んじる選手も存在しているのも事実。この事実を知らない方々には意外に思えるだろうが、「セレク組」で固めるかつての強豪校が、優勝争いはおろか、入賞すら逸してしまうところも出てきている現象とつながるのではないだろうか?

◎総合2連覇(スナイプ級初優勝含む)を果した早稲田を分析する

 鈴木恵詞主将(スナイプ・3番艇加藤スキッパーのクルー)は、早大学院(高校)入学後、潰れかかった「部員1名」のヨット部に入部、ヨットを始めた。同期の470エースクルー・作本大朗も同様である。今大会では、ともにルーキー・スキッパーが舵を握る「両クラスの3番艇」の「クルー」として出場、その重責を立派に果たした。目立ちはしないが、この2名が今回の総合優勝への一番の貢献者だろう。

 今から遡る事3年前、小松一憲(現・アビームコンサルティング)コーチが、「早稲田ヨット部史上最強」と称したチームでも、スナイプ級の第1レースで、梅野艇が後続の自チーム2艇をDNFにおとしめるダントツのトップフィニッシュをしてしまったり、470級では、ルーキーだった新郷艇が福岡経済にプロテストで殺されたりして、前々年3位、前年2位と近づきつつあったかに思えた「総合優勝」からは、かえって遠ざかってしまった。

 その当時、控え部員はロクに得点計算もできず、海上にいる選手は、どこに勝っているのか負けているのか、トップとの差は何点あるのかもはっきりと分らず戦っていた。セーリング以前に「インカレの戦い方」という面において、優勝を争うような他チームに大きく遅れをとっていたのである。

 その後、その弱点に気付いた西宮大会の神谷主将、今年、牛窓大会の鈴木主将は、「戦力」の面では年々弱体化する中、「インカレで勝てるチーム」として、部全体をきっちりとまとめあげてきた。今では、海上の選手のみならず、自チームのホームページ掲示板にも得点経過の速報が「日本一早く載る」と評判である。

 レースの出場選手のみならず、「控え」やバックアップに徹する部員一人ひとりが自分に与えられたアサイメント(役割)を着実にこなし、「総合力」として日本一のヨット部に仕上がったのだろう。「総合2連覇」はその証となった。

 一方、大学ヨット部へ一番の選手供給源となってる九州水域においてさえ、今年を最後に博多女子や五輪選手を輩出した東海二のヨット部が消滅するなど、高校ヨット部が先細りの現状、セレク組だけに頼っていては大学のヨット部は成り立たない、という無言のメッセージを残してくれた早稲田の総合優勝と、「早慶関関」という総合のベスト4ではなかったか?

 また、総合ベスト3の「早慶関」と470級優勝の福岡経済は、冒頭で取り上げた早稲田・鈴木、作本に代表される、付属高上がりの「自前で育てた選手」がチームの中心となって活躍している。慶應の470級エーススキッパー・河合龍太郎、関西学院のエース市野艇のクルー・西尾将志、福岡経済のエーススキッパー・飯束潮吹はいずれも付属高校時代からの中心選手である。(文/外道無量院)

 次回、全日本インカレを総括する・後編へ続く

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牛窓全日本インカレフォト

 ベストウインドの高木克也さんから、全日本インカレの写真が届きました。吹き上がった大会3日目は、沈艇、ディスマスト、セール破損の艇が続出。最終日も、2〜4メートルの風で約90度もふれまわるトリッキーなコンディションだったようです。あらためまして、470優勝の福岡経済大、スナイプ、そして総合2連覇の早稲田大、おめでとうございます!

◎ベストウインド社(コーチング、メインテナンス、用品販売)
http://www.best-wind.jp/

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photo by BEST WIND

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◎全日本学生ヨット選手権 最終成績
470級(5レース)
1. 福岡経済 221点
2. 関西学院 244点
3. 早稲田 285点
4. 法政 290点
5. 慶應 310点
6. 同志社 341点

スナイプ(3レース)
1. 早稲田 111点
2. 関西大 133点
3. 慶應 154点
4. 中央 194点
5. 福岡 233点
6. 関西学院 236点

総合
1. 早稲田 396点
2. 慶應 464点
3. 関西学院 480点
4. 関西大 514点
5. 法政 577点
6. 立命館 587点

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